5にも、7にも抜けれてリモコン最末尾となったダメージが
予想以上に大きかった
A.一番の原因と考えているのは、テレビが地デジに移行した際、8チャンネルを選択したことだと思っています。
地上波テレビがいまだに高い収益力を維持できるのは、テレビの言わば“リモコン利権”を確保しているためです。リモコン利権は、1から12まで12個しかないチャンネルの一つを、がっちり抱え込むことの希少性によるものです。
一方で、リモコン利権を持つ者どうしの間では、競争が激烈です。これをどう勝ち抜くか。
最近、テレビをよく見るする人は、自分の好きな特定の番組を狙って視聴するというよりも、「さて、なんか面白いものはやってないかな」と、リモコンボタンを順にいじくってザッピングしながら、見る番組にたどり着くことが多いのです。
であると、チャンネルはどうしても若い番号からセンター付近までの番号が有利になります。アナログ時代、東京圏のチャンネルは1・3・4・6・8・10・12だったので、フジテレビは上から5番目のナイスなポジションにありました。
しかし、地デジ移行後は、上から7番目の末尾となりました。テレビ番組表でも産経新聞以外は、一番隅っこに追いやられています。これでは、注目度が下がるのは当たり前です。
一方、テレビ朝日はチャンネルが10から5に若返り、順位も2つ繰り上がって絶好調、フジテレビとはまさに対照的です。
フジテレビは、本来であれば「8」を捨てて、関東近県の旧UHF局に割り当てられていた3チャンネルを取得すべきでした。まあ、意味のない8という数字にこだわるあたりは、フジテレビらしいと言えばらしいですが(笑)。
スポーツの無意味な規制を取り払って
強くなって盛り上げることで成長する
A.非常に簡単な話で、外国の有力選手を日本代表として受け入れたからでしょう。
ラグビーの場合、サッカーの代表と比べて規制がゆるいので、多くの選手が日本代表としてプレーできています。
例えばですが、高校野球は甲子園に出場する代表校を都道府県単位で決めますが、強くなるために他県から有力選手をリクルートしてチーム力を強化し、甲子園に出場し、野球名門校に成長していく高校はたくさんあります。それを規制するルールはありませんし、規制する必要もありません。
野球に投資をして野球名門校としての知名度を上げ、有力選手の志望者を増やすことで全国の高校のチーム力が強化され、高校野球の発展、盛り上がりにつながるわけです。
ラグビーは、チームを強くするために国単位でこれに取り組んだわけです。このことは日本だけでなく、ラグビーが盛んな国にとってもメリットがあります。日本やその他経済力のある国でラグビーが盛んに行われるようになれば、自国の若手選手にとっても、その活躍の場が増えるからです。
スポーツを国内で、そして世界的に盛り上げていくためには、そういった規制そのものをなくしていくことが重要なのです。イングランドのプレミアリーグも外国人枠を撤廃し原則自由にした結果、世界一のリーグになったのですから。