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あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか
【第14回】 2015年10月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
津田 久資

ホンダとマッキンゼーの強さを支えた「第2の論理思考」とは?

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前回までは、論理思考とは「言葉(境界線)」を明確にしながら「筋道」を構築していく思考であることを確認した。
ここで重要なのは、「論理=筋道」ではないという点である。論理は同時に「言葉」でもあり、どれだけ緻密で壮大な筋道を築き上げようとも、その部品である言葉が曖昧であれば、結局のところ、その思考にはかなりのガタつきが出てくることになる。

マッキンゼー × キリンのプロジェクトで気づいたこと

もちろん、「筋道」をきれいに整理した戦略シナリオをつくれば、社内やクライアントを説得できるかもしれない。
しかし、そこで使われている「言葉」は、本当に十分に検討されているだろうか?

よくありがちなのが「コンサル語」などと呼ばれる外来語である。これがいちばん危ない。
ブランドだとか、ストラテジーだとか、グローバルだとか、アライアンスだとかいった言葉は、本当に明確な境界線として機能しているだろうか?

博報堂に在籍していた1987年、僕はキリンの関連会社をクライアントにしていたこともあり、偶然にもマッキンゼー・アンド・カンパニーとキリンとの共同プロジェクトにメンバーとして参画する機会があった。

当時のキリンは、これ以上の売上を上げると、会社分割の対象になる恐れすらあるほどの独走状態(ビール市場のシェア60%超)で、70年代には5年間まったく広告を出さない時代もあったという。

しかし同年に、アサヒビールが「アサヒスーパードライ」という画期的な商品を投入したことで、キリンにも危機感が生まれた。そこで、新たな戦略の立案をマッキンゼーに依頼したのである。

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津田 久資

1958年生まれ。東京大学法学部およびカリフォルニア大学バークレー校経営大学院(MBA)卒業。博報堂、ボストン コンサルティング グループ、チューリッヒ保険で一貫して新商品開発、ブランディングを含むマーケティング戦略の立案・実行にあたる。 現在、AUGUST-A㈱代表として、各社のコンサルティング業務に従事。 また、アカデミーヒルズや大手企業内の研修において、論理思考・戦略思考の講座を多数担当。表層的なツール解説に終始することなく、ごくシンプルな言葉を使いながら、思考の本質に迫っていく研修スタイルに定評があり、のべ1万人以上の指導実績を持つ。 著書に、就活面接本の超定番書『ロジカル面接術』(WAC)のほか、『世界一わかりやすいロジカルシンキングの授業』(KADOKAWA)、『出来る人ほど情報収集はしないもの!』(WAC)、『超MBA式ロジカル問題解決』などがある。


あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか

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