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原英次郎の「強い中堅企業はここが違う!」 トップに聞く逆境の経営道

消費財流通を合理化する標準ネットワークを構築
業界の既成概念を打ち破ったプラネットの25年
~玉生弘昌社長に聞く(上)~

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第15回】 2010年4月28日
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このご時勢にあって、8期にわたって増配を続けている企業がある(株式分割後の実質増配も含む)。ジャスダック市場に株式を上場しているプラネットがそれだ。

同社の設立は1985年。IT系の企業だから、アナリストから「成長率が低い」と批判されることもあるが、その歩みは実に堅実で着実。長期間にわたって、毎期じりじりと売上、利益を伸ばしてきた。今2010年7月期は、売上25億4000万円、経常利益4億7000万円を見込んでいる。

プラネットの主要な事業は、EDIサービスの提供。EDI(Electronic Data Interchange=電子データ交換)とは、複数の企業が、商取引のための各種のデータを、通信回線を介して、コンピュータ同士で交換することをいう。プラネットはEDIを提供するVAN(付加価値通信網)の運用会社と言ってもよい。同社の主な顧客は日用雑貨・化粧品業界。メーカーと卸の間に立ち、発注、仕入れ、請求、販売などのデータを交換することで、手間暇のかかる受注、発注、請求業務などの自動化に貢献している。

EDIが導入されていなければ、受発注は電話やファックスで行われ、伝票を切って取引や決済の確認が行われる。このため受発注や伝票処理のために、多くの人手がかかるし、転記ミスなども起こりがちだ。

だが、コンピュータ同士を通信回線で結ぶといっても、口で言うほど簡単ではない。通信手順や商品コードなどなどが共通化されていなければ、コンピュータ同士はデータを交換できないのだ。例えば、ある1社が100社の取引先とコンピュータをつなごうと思えば、100種類のシステム開発が必要になる場合もある。この問題を解決したのが、プラネットのビジネスだ。

玉生社長:同じ業界の中で、取引先が共通であるにもかかわらず、各社がバラバラに仕組みをつくると、さまざまなシステムができてしまいます。わが社はそれを徹底的に「標準化」して、相手が100社であろうが、1000社であろうが、ひとつのソフトウエアで通信できるということを目指してやってきた。いまユーザーは、ひとつのソフトウエアで、EDIの通信の仕組みを、ひとつ作ればよいという環境が整っています。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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