ベストセラーとなり、名著『幼稚園では遅すぎる』著者でソニー創業者の井深大氏も絶賛した、久保田競＋久保田カヨ子著『赤ちゃん教育』（1983年刊、その後絶版）。
あまりに貸出が多く本がボロボロになり、国会図書館からも消えた。
アマゾンマーケットプレイスでは、28,800円の新プレミア価格がついた。
そんな“0歳からの伝説の育児バイブル”が、最新の脳科学データをアップデート＆190点近いイラストも一新して完全リニューアル！
発売以来話題を呼んでいる『赤ちゃん教育』は、Amazon.co.jp「子育てジャンル」で何度も1位となり、第5刷の緊急大重版が決定。海外からも続々翻訳オファーがきているという。
なぜ、お母さんだけでなく、お父さんにも『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』が支持されているのか？
脳科学の世界的権威である久保田競氏と『中居正広の金曜日のスマたちへ＜金スマ＞』（ＴＢＳテレビ系）で“脳科学おばあちゃん”と紹介された久保田カヨ子氏だが、クボタメソッドの原点はすべて『赤ちゃん教育』にある。
「脳科学の権威」と「脳科学おばあちゃん」が書いた記念すべき処女作『赤ちゃん教育』の中から、反射期：誕生から1ヵ月半くらいまでのすぐに使える「実践のコツ」を紹介する。
一日でも早く
胸をそれるような訓練を
久保田 競 （Kisou Kubota）1932年生まれ。医学博士、京都大学名誉教授。世界で最も権威がある脳の学会「米国神経科学会」で行った研究発表は日本人最多の100点以上にのぼり、現代日本において「脳、特に前頭前野の構造・機能」研究の権威。2011年、瑞宝中綬章受章。『ランニングと脳』『天才脳をつくる0歳教育』『あなたの脳が9割変わる！超「朝活」法』など著書多数。
赤ちゃんが、うつぶせの姿勢で、ピクピクと頭を動かすようになるころ、だんだんと背中ものびだします。
それまで身体のまん中付近、胸のあたりに向けている手や足は、少しずつ外側に向けられるようになります。
こうなれば、うつぶせにするときに、手を床に向かって力を入れて、身体をもち上げることができるようにし、足も背も少しずつさすってのばしてやり、太ももがベッドにつけるように寝かせてやります。
頭がずいぶん上がるようになっても、おろすときはガタンと落ちるようになりがちです。
ですから、顔のあたるところヘタオルを1枚ぐらい敷いて、ショックをやわらげるようにして見守ります。
頭を上げているとき、少し強く背中を押します。胸を張りだすことをうながすわけですが、けっして力が強すぎてはいけません。
赤ちゃんにとって頭はとても重いのです。胸を十分に張って床と直角になるぐらいにならないと、寝がえりはうてません。それまでになにかのはずみで寝がえりができたら、注意してください。
久保田カヨ子（Kayoko Kubota）1932年、大阪生まれ。脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。長男が一級建築士、次男が東京大学に合格。約30年前に、日本における伝統的な母子相伝の育児法を見直しながら、自身がアメリカ在住時と日本で実践してきた出産・育児経験をもとに、夫・競氏の脳科学理論に裏づけされた“0歳から働きかける”クボタメソッドを確立。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』など著書多数。ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評。全国からの講演依頼もあとをたたない。
まだ首もしっかりしていないので、寝がえりをうったときの顔の位置を自分の意志で変えることはできないからです。
お母さんの目のとどかないときに寝がえりをうたれては、たいへんなことが起こりかねませんので、赤ちゃんの腰のところを動かないように枕などで防壁をつくっておいて、一日でも早く胸をそることができるように訓練をしてください。
うつぶせで頭をもち上げるのも、身体のほかの筋肉が助けあって動くからできるようになるのです。
「脳の酸素不足」には
常に注意！
足をのばし、手をわきにおき（お母さんが腕立て伏せをして、どのあたりに手があると胸がそりやすいかためし、よいと思うフォームに近づけてください）、胸をそりやすくするよう助けてやると、早く頭をもち上げられるようになります。
ピクッと頭が動くと、すぐ息のできるような位置に、顔があるかどうかたしかめて、息のしやすいようにします。
少し頭をそって静止できるようになれば、背中を軽く手で押し、もち上げやすいようにしてやります。
お母さんがうつぶせになって、どうしたら楽か、どうしたらゴロンと寝がえりがうちやすいか、自分でやってみて、赤ちゃんの手や足の位置など、うながすように動かしてやってください。
赤ちゃんの呼吸を止めると、脳の酸素不足につながりますので、息がきちんとできること、この注意は怠ってはいけません。
＊頭をもち上げる反射を利用しながら手足をのばして、ちょうど四つ足で立つ姿勢になることを助けているのです。
