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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

フィンテック企業の時価総額は
今や日本のメガバンクに匹敵

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第37回】 2015年11月12日
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特に送金・決済分野でのフィンテックの成長は目覚ましい

 金融業務に情報技術を応用する「フィンテック」として、多数の新しいサービスが登場している。急成長した企業の中には、伝統的な大銀行に匹敵するほどの時価総額になったものもある。なぜこのような急成長ができるのか? 今後の成長可能性はどう評価されるか?

 これに答えるには、フィンテックと呼ばれているサービスを整理し、各々の分野ごとにどれだけの需要があり、将来の可能性がどうなるかを分析することが必要だ。

 フィンテックには、3つの主要分野がある。第1は、送金や決済。第2は、銀行を介さずに融資を行なう「ソーシャルレンディング」。そして第3が、コンピュータを使った投資アドバイスだ。

 どれも重要だが、成長が最も目覚ましいのは第1の分野だ。そこで以下では、送金・決済分野でのフィンテック企業とサービスを見ることとしよう。この分野はさらに「オンライン決済サービス」と「モバイル決済」に分けられる。

ネット販売に不可欠の
オンライン決済サービス

 オンラインショップで支払いを行なう場合、最もよく使われるのは、クレジットカードだ。しかし、個人や零細企業がオンラインショップを運営している場合、カード決済を導入するには、カード会社の審査に合格する必要がある。それに通っても、登録費用や月額費用がかかる。だから、個人や零細企業がクレジットカード決済を導入するのは、簡単ではなかった。

 そこで登場したのが「オンライン決済サービス」だ。オンラインショップがカード会社と直接契約しなくても、ウェブサイトにクレジット決済を導入できる。初期費用や月額料金は無料で、受け取り金額に対して課金される場合が多い。

 クレジットカードでは、月末締め後の1~2ヵ月後に入金される場合が多いが、オンライン決済では、最短で数日での入金が期待できる。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

アメリカが金融緩和を終了し、日欧は金融緩和を進める。こうした逆方向の金融政策が、いつまで続くのだろうか? それは何をもたらすか? その先にある新しい経済秩序はどのようなものか? 円安がさらに進むと、所得分配の歪みはさらに拡大することにならないか? 他方で、日本の産業構造の改革は遅々として進まない。新しい経済秩序を実現するには、何が必要か?

「野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて」

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