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オヤジの幸福論

確定拠出年金(DC)で金融商品に投資しよう!:元本確保型商品

後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 主任研究員]
【第47回】 2016年2月11日
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 これまで数回にわたりDCのStarting Over(再出発)と題して、目標の設定方法や資産配分、株式・債券に投資するときの日本と海外の比率の考え方などについてお話ししてきました。ここまでの話でDCの資産運用に必要な情報・知識が揃ったので、「DCで運用を始めてみようかな」と思い、DCの加入者専用ウェブサイトを見た人もいるかもしれません。でも、結局何もしなかった人も多いのではないでしょうか。なぜなら、DCのラインナップにはたくさんの金融商品があり、何を選べばよいかわからないからです。

 そこで今回からは、DCで金融商品を選ぶ際の予備知識として、各商品の特徴について簡単に説明します。今回は、元本確保型商品と呼ばれる定期預金と保険商品について触れましょう。

約38%の人が活用している定期預金

 元本確保型商品の代表的なものは銀行の定期預金(以下、DC定期)です。利率が低い今の状況であっても、なんと約38%ものDC加入者がDC定期を活用しているのです(平成26年3月末時点、「企業年金に関する基礎資料 平成26年12月」、企業年金連合会)。おそらく、活用している人の多くは積極的に選んでいるというよりは、「馴染み深いし、元本が保証されているからDC定期でいいか」と消極的に選んでいるのが実態のようです。ここでは商品特性の詳細は割愛しますが、2点、触れておきたいことがあります。

 まず1点目は注意点です。DC定期にはDC制度を通じて資金を預けていますが、やはりペイオフの影響は受けてしまいます。1000万円以上を預けている方の場合、銀行に万一のことがあった際には元本の全額は保証されません。DCでは普段活用している銀行とは異なる銀行を活用するなどの工夫が必要でしょう。

 2点目はメリットです。もちろん、DC定期の最大のメリットは元本が保証される点ですが、加えて銀行窓口で預ける定期預金よりも利率が良いというメリットもあるのです。しかし、現在の利率は高くても5年定期で0.15%程度と、リターンの観点から見て決して魅力的とは言えません。投資期間が短ければ定期預金は資産形成の中核となり得ると思いますが、長期運用が求められるDCでは、元本保証の代わりに失う機会損失の大きさも考えたうえで、活用するかどうかを判断する必要があります。

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後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 主任研究員]

慶應義塾大学理工学部 非常勤講師。1997年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。97年株式会社富士銀行(現 株式会社みずほ銀行)にて、法人向け融資業務に従事。2000年みずほ総合研究所に勤務し、主として企業年金向けの資産運用/年金制度設計コンサルティングに従事。06年一橋大学大学院国際企業戦略研究科にてMBA取得。同年4月アライアンス・バーンスタイン株式会社に入社。共著書に「企業年金の資産運用ハンドブック」(日本法令 2000年)、「年金基金の資産運用-最新の手法と課題のガイドブック-」(東洋経済新報社 2004年)などがある。

 


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年金支給が70歳支給になるかもしれない。公的年金ばかりか企業年金も怪しくなっている。銀行の金利も微々たるもの。平均寿命が延びるほどに老後が不安になってくる。自分で自分を守るためにどうしたらいいのか。オヤジの幸福のために自分年金について教えます。

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