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高橋洋一の俗論を撃つ!

埋蔵金27兆円で経済成長・財政再建は達成できる

高橋洋一 [嘉悦大学教授]
【第134回】 2015年12月3日
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政府の経済対策では“財源論”での批判が必ず出るが…

政府の緊急対策に対する
“財源論”批判の滑稽さ

 11月26日、「一億総活躍社会の実現に向けた緊急対策」がまとまった。GDP600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロ。これが新三本の「的」である。緊急対策は安倍晋三首相が打ち出した三つの数値目標を実現するためのものだ。

 具体的な話として、保育所や介護施設の受け入れ人数拡大や、親の介護で現役世代が仕事を辞めるといった事態をなくすこと等の施策が盛り込まれている。 

  これに対して、マスコミの評価は厳しい。11月27日付の日経新聞社説は「道筋も財源も不透明な『一億総活躍』対策」、東京新聞社説も「1億総活躍会議 財源が示されていない」とし、ともに財源がないことを批判している。

 マスコミはこれで批判したつもりになっているので気楽なものだ。財源論は、財務省がよく言う、金庫番のくだらない批判だ。内容には立ち入らずに行える。しかも、財務省が悪質なのは、立場上財源の存在を知りつつ、それを知らない部外者には財源論を言うことだ。

 その意味で、マスコミやコメンテーター・学者が、財務省の走狗となって、財源論を振りかざすのはかなり滑稽だ。そういう人たちは、財源があればそんな政策はとっくにやっており、できなかったのは財源がないからだとしばしば言う。財源を隠してきた財務省の正当化まで手助けするという、まさに財務省のポチそのものだ。

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高橋洋一[嘉悦大学教授]

1955年、東京都に生まれる。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、総務大臣補佐官などを歴任したあと、2006年から内閣参事官(官邸・総理補佐官補)。2008年退官。金融庁顧問。2009年政策工房を設立し会長。2010年嘉悦大学教授。主要著書に『財投改革の経済学』(東洋経済新報社)、『さらば財務省』(講談社)など。

 


高橋洋一の俗論を撃つ!

元財務官僚の経済学者・高橋洋一が、世にはびこるもっともらしい「俗論」の過ちをズバリ解説。

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