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金融市場異論百出

インフレ2%目標の姿勢に変化
「現実路線」にシフトする日銀

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2015年12月10日
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高精細画質の4Kテレビなどの投入で、日本ではテレビの消費者物価指数が前年比20%も上昇しているが、インフレ2%目標の達成にはサービス価格の上昇が重要だ Photo:AP/アフロ

 「日銀(日本銀行)は大胆な追加緩和策をもっと実行すべきだ。インフレ期待が高まらないと、消費は活性化しない」。そういう米国の金融市場関係者に限って、意外に自国のモノ(財)の価格がかなりのデフレになっていることに気が付いていないことがある。

 彼らの理屈に沿えば、米連邦準備制度理事会(FRB)はゼロ金利解除どころか、追加緩和策を行わなければならない。消費者物価指数(CPI)の10月時点の前年比は、日本ではテレビが20%も上昇しているが、米国は13%の下落。洗濯機も日本は20%の上昇だが、米国は4%下落だ。

 他の品目も見てみると、パソコン(ノート型)は日本3%上昇、米国8%下落。婦人服は日本2%上昇、米国4%下落。家具は日本5%上昇、米国1%下落。文房具は日本2%上昇、米国3%下落である。また、ガソリンは日本で19%下落だが、米国は低下幅がより大きく、28%下落だ。

 とはいえ、今の日本におけるモノのインフレは、円安による輸入物価上昇の影響が多分にある。日本の生活者にとってはうれしくない物価上昇だ。消費者態度指数は量的質的緩和策開始前の2013年第1四半期ごろの水準で一進一退を繰り返している。

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