ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
エコカー大戦争!

iPad、iPhoneが牽引するIT業界とは雲泥の差!
電気自動車「もっさり、ゆっくり」進化の視界不良

EVタクシー、プリウス・プラグインそしてトヨタ・テスラ提携の3つの事例で見る電気自動車の不確かな未来

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第46回】 2010年6月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 エコカー世界大戦争のさなか、電気自動車など電動化車輌について、筆者自身が「予期しなかった体験」に遭遇している。そのなかから、3つの事例を紹介する。

体験その1
激走!EVタクシーを目撃

 2010年5月21日の正午過ぎ、皇居のすぐ近くで、電気自動車の三菱「iMiEV」が、かっ飛んでいた。これは、日の丸リムジンが3月17日から東京都内で導入した、EV(エレクトリック・ヴィークル)タクシーの「ZeRO TAXI(ゼロタクシー)」だ。

手前は三菱自動車の「iMiEV」。奥はホンダ「インサイト」

 皇居の周回路にあたる内堀通りの気象庁前交差点で、同EVタクシーの真後ろに私が運転する車が止まった。リアガラス越しに見える同EVタクシーの後席には、サラリーマン風の男性がひとり乗車。右手に持った書類か雑誌を、大きくパタパタと仰いでいる。同日の都心の気温は30度近かった。

 信号が青になるや否や、そのEVタクシーは軽自動車の外観とは似ても似つかなぬスピードで急加速した。その急加速行為は、前方の遅いクルマに引っかかったため、法定速度内で終わった。同車内からはこんな会話が聞こえてきそうだ。

 運転手「どうです、ビックリしたでしょ。分かって頂けましたか、お客さん。電気自動車って凄く速いでしょ」

 お客「いやあ、確かに速いね。電気自動車って、エコなイメージだから、もっとノロノロ走りそうだけど。それはそうと…」と、右手を大きくパタパタさせて「もうちょっと、クーラー強めにならないモンかね?」

 運転手「すみません。クーラーとかヒーターとか、電池を大きく食っちゃうもので、温度控えめナンです」。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
好評発売中!
「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」

ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車の共存でビジネスモデルは混沌!トヨタ、ホンダ、日産、三菱など日本メーカーは世界で勝てるのか?年間飛行機移動時間が最も長い日本人自動車ジャーナリストが世界のエコカー事情を徹底取材。市場・インフラ、技術、政策、各社の戦略を詳細かつヴィヴィッドにレポート!

話題の記事

桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


エコカー大戦争!

「エコカー=日本の独壇場」と思っているとすれば、それは大間違いだ。電気自動車、ハイブリッド車を巡る市場争奪戦はこれからが本番。日本は序盤戦を制したに過ぎない。世界規模の取材でエコカー大戦争の行方を探る。

「エコカー大戦争!」

⇒バックナンバー一覧