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【福岡県】目立ちたがり屋が多く 4エリアで気質は異なる

都道府県データ:Vol.38

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第38回】 2010年6月17日
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 県庁がある福岡市の玄関口は、ご存じのように博多駅である。市の名前と駅名が異なるのは全国的に見てもきわめてまれな例なのだが、これには理由がある。

 「博多」というのは、博多駅の東、箱崎あたりから中洲周辺までの、ごく狭いエリアでしかない。ただ、古くから開けた貿易港で商人の町だったから、全国的な知名度は高かった。一方、福岡は黒田氏が治めていた筑前国の城下町。その2つが明治になって合体することになり、そのとき市の名前をめぐって両者の間で深刻な対立があった。結局、市の名前は福岡、駅の名前は博多とすることで折り合ったのだという。

 それはともかく、福岡県にはそれ以外にも、同じく城下町の小倉(現在は北九州市)を中心とした旧豊前国、また炭鉱で一世を風靡した時代もある筑豊エリア、さらに南部の久留米を中心とする旧筑後国と、計四つの地域に分けられる。そして、人々の気質もそれぞれで大きく異なるのだ。そのため、福岡県人の気質といっても、にわかには断定しがたいところがある。

47都道府県のなかでも屈指の芸能人輩出県
できれば目立ちたい!

 博多(福岡市)は7世紀に大宰府が設けられて以来、中国大陸や朝鮮半島、琉球、さらには遠くベトナムやフィリピンなどとの交流を通し、国際的感覚に秀でている。

 一方、旧豊前国の小倉は城下町だっただけあって、上品な文化が培われた。それとは逆に、すぐ隣に広がる筑豊炭田を中心とするエリアは、川筋(この場合の「川」とは石炭を運んだ遠賀川)気質とも呼ばれる荒っぽい気性が特徴である。さらに旧筑後国は、久留米藩主が尾張の出である豊臣秀吉・徳川家康に仕えていた影響もあり、九州にしては堅実な人が多い。

 そんな福岡県だが、その最大の特徴は、47都道府県のなかでも屈指の芸能人輩出県だということだろう。男女とも、自立した個人として生きていきたい(と同時に、できれば目立ちたい)──そうした気持ちが非常に強いのだ。目立つ目立たないはともかく、どんな人にもそうした気質が埋もれているはずだから、そのあたりを上手に評価してやると、仕事にも気持ちよく励んでくれるのではないだろうか。

◆福岡県データ◆県庁所在地:福岡市/県知事:麻生 渡/人口:506万9206人(H22年)/面積:4976平方キロメートル/農業産出額:2148億円(H19年)/県の木:つつじ/県の花:うめ/県の鳥:うぐいす

<次回は「福島県」を紹介します>

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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