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朝鮮半島情勢の第一人者・辺真一氏が真相を斬る!
「“第二次朝鮮戦争”パニックは杞憂。韓国の哨戒艦
沈没事件で、北朝鮮が本当に狙うもの」

――『コリア・レポート』の辺真一編集長に聞く

2010年6月18日
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朝鮮半島情勢が、かつてないほど緊迫している。黄海で沈没した韓国の哨戒艦が、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の潜水艦が発射した魚雷に撃沈されたという見方が強まっているためだ。事件は国際社会を巻き込み、韓国は国連安全保障理事会に非難決議を呼びかけている。最近では、「第二次朝鮮戦争勃発か」といった物騒な報道まで目立つようになった。しかし、それは一面の見方に過ぎない。この事件の背後では、各国の深謀遠慮が複雑に絡み合っている。朝鮮半島情勢に詳しい『コリア・レポート』の辺真一編集長が、韓国哨戒艦沈没事件の「真相」を斬る。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也)

ピョン・ジンイル/1947年生まれ。東京都出身。明治学院大学出身。北朝鮮情勢に詳しいジャーナリスト。朝鮮半島専門誌『コリア・レポート』編集長。北朝鮮問題のコメンテーターとして、テレビや雑誌などのメディアでも活躍。著書に『北朝鮮100の新常識』 、訳書に『北朝鮮潜水艦ゲリラ事件』などがある。

――朝鮮半島情勢がかつてないほど緊迫している。3月に黄海で沈没した韓国の哨戒艦が、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の潜水艦が発射した魚雷に撃沈されたという見方が強まっているためだ。事件は国際社会を巻き込み、韓国が国連安全保障理事会に非難決議を呼びかけるに至った。この事件の先行きをどう予測するか?

 米国や日本を睨んで北朝鮮と絶妙な「共存関係」を続ける中国やロシアは、今回の事件への北朝鮮の関与を認めていない。そのため、玉虫色の議長談話が出され、非難決議の可能性は遠のいた。しかし、韓国はこのまま黙っていないだろう。

 韓国が米国に強く働きかければ、4年前のマカオのケースと同じく、北朝鮮に対して金融制裁が発動されたり、テロ支援国家に再指定される可能性もある。そうなれば北は、再び核実験やテポドンミサイルの発射に踏み切るかもしれない。

 韓国の出方によっては、今後朝鮮半島の軍事的緊張が一気に高まるかもしれない。

――この事件は、日本にとっても「対岸の火事」ではない。軍事的緊張が回避されるシナリオは、考えられないだろうか?

 韓国の納得がいかない限り、すぐに緊張が去る見込みは少ない。仮に国連や米国がレッドカードもイエローカードも出さない穏便外交に終始した場合は、事件への「報復」を明言している韓国軍が、軍事懲罰に出る可能性もある。

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