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成功する人の考え方
【第18回】 2016年1月28日
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加地太祐 [経営者、陽明学者]

お金に好かれる生き方

新年を迎えて「今年こそは人生を変えたい」「夢を実現したい」と思う人は多い。しかし、一体どれだけの人がその実現に向け努力しているだろうか。現役の経営者で陽明学者の加地太祐氏は、「成功するためには、何より実践が大事」と説く。本連載では、そんな加地氏の初の著書成功する人の考え方』(ダイヤモンド社より1月16日に発売)の内容をベースに、これまでの人生を変えて、成功をたぐり寄せるためのポイントをお伝えしていく。今回のテーマは、成功する人のお金の使い方について。

生きたお金の使い方

 「あの人は、何でもお金で解決しようとする」

 そんな悪口を聞いたのは、一度や二度ではない。

 しかし、成功する人は、お金で解決できる問題ならお金で解決した方が良いと考えている。

 ある資産家の男性は、僕にこんなことを言った。

 「一番怖いのは、お金を何としても払わないでおこうとする人たちだ。彼らの思考では解決をすることよりも、損をしない方法ばかり模索している」

 日本人はとくにお金という話が入ると、何か汚いことだという印象を持ってしまう。

 しかし、それは大きな間違いだ。なぜなら、お金自体には、キレイも汚いもない。

一般的にお金を嫌う人間にお金は集まらないと言われている。このお金の本質を、僕らは理解しなければならない。

 何でもお金で解決すると言われる成功する人も、実は、お金にシビアな人が多いと僕は感じている。

 それは、彼らはお金の存在価値を誰よりも理解しているからだ。

 10年ほど前、私はある大富豪を含む10人の人たちと一緒にお酒を飲む機会があった。

 当時、一番の若手であった僕は大富豪に呼ばれ、こう言われた。

 「みんな盛り上がっているからもう一件飲みに行こうと思うが、今から連絡するところに値段交渉してもらいたい」

 その店は、ひとり2万5000円のラウンジだった。大富豪は笑顔で僕に値段交渉をさせた。

 その結果、ひとり2万円でいいということになった。

 僕は、「ケチだな……お金持っているのに」と、どこか、お店に申し訳ない気持ちだった。

 入店してしばらくして、店の経営者が大富豪のところに挨拶に来た。

 そのとき大富豪は、笑顔で5万円のチップを経営者に渡したのだ。

 するとどうだろう。お店の雰囲気がさらに明るくなったのだ。

 経営者はボーイに合図をして、テーブルにはフルーツが並びはじめる。

 僕が値段交渉していたときとは比べものにならない経営者の笑顔を見て、僕は生きたお金の使い方を学んだ。

 初めから25万円を払うのではなく、5万円値引きして、後からその分をチップで渡す。

 「お金って面白いな」と感じた瞬間だった。

 著者のフェイスブックサイトはコチラ→https://www.facebook.com/seikousuru/

釣りはいらないよ、なんて言わない

 このように成功する人は、お金の使い方が一般の人とはちょっと違う。

 第一の違いは、使うという言葉の違いだ。

 一般的にお金を使うというと、何かを購入するというイメージを持つ。

 しかし、成功する人の使うという意味は「用いる」と意味を含んでいる。

 例えば、お金を用いることで優秀な人材を集めたり、静かに打ち合わせができる場所を確保できたりする。

 この考え方は、少額であっても同じだ。

 ある大企業の社長とタクシーを乗る機会があった。

 とても近い距離だったが、運転手は笑顔で私たちを乗せてくれた。

 お会計のとき、その社長はお釣りをすべて受け取り、その中から120円を運転手に渡した。

 「ありがとう。これでお茶でも飲んでください」

 車から降りた後、社長は僕にこう教えてくれた。

 「少額であっても、お釣りをすべて渡すようなチップの渡し方は良くないよ。そんなことをすればお金から嫌われてしまうからね。本当にありがたいと思ったなら、お釣り以上にチップを渡してもいいんだ。お金には用いる方法が必ずあり、それを考えないとお金に嫌われてしまうよ」

加地太祐(かじ・たいすけ)
1976年大阪生まれ。株式会社aim代表取締役。
阪南大学高等学校中退後、溶接工に。その後、サラリーマンになり英会話スクールに通うが、1年後の2004年に通っていた英会話スクールが倒産。当時の従業員に「給料を数ヵ月もらわぬままオーナーが失踪したので助けてください!」と生徒なのに相談される。月商18万円で家賃支払いが23万円と大赤字なのにもかかわらず、「可哀想だから」と400万円を借金して援助し、サラリーマンを続けながら思いがけずオーナー経営者になる。
しかし、3ヵ月で資金がなくなり、助けてと言った従業員も退職。その後、英会話スクールの経営を実弟にまかせるが、1年後に病死する。この人生のどん底のときに安定したサラリーマンを辞め、給料の出ない英会話スクール経営1本に絞る。その後、NOVAが倒産し英会話教師だった外国人失業者があふれた。彼らを黙って見過ごせないと、生徒が増えたわけでもないのに日払いで外国人を雇う。この行動が新聞に紹介され、それがもとで生徒数が飛躍的に増え、以後、順調に業績を伸ばす。
2015年2月6日、交通事故に合い5日間意識不明に。6日目に目覚めたとき、「このまま死んだら僕はこの世界に何も残していないことになる」と愕然とする。
それがきっかけで、スタッフや愛する娘たちに残せるのは「言葉しかないのだ」と悟り「成功する人の考え方」の連載をスタート。純粋に言葉の力を試すために 名前をふせたままスタートするも幸運にも支持を得て開始8ヵ月で3万いいね!を突破。月間リーチ数250万人の人気ウェブサイトに成長する。年間1000 人以上の経営者と対話し、会社経営を行う傍ら、1人でも多くの成功者を世に出したいと、日夜、記事の執筆に精力を注いでいる。山田方谷を学ぶ実践塾「方谷 塾」塾頭、陽明学者。
所属団体
・盛和塾<大阪>世話人。稲盛和夫の経営者塾世話人
・EO Osaka<Entrepreneur Organization>理事。アメリカに母体を持つ経営者団体。年商100万ドル以上の経営者が集まる団体
成功する人の考え方HP http://ekusia.com/
フェイスブックページ  https://www.facebook.com/seikousuru/
 

※次回は、1月29日(金)に掲載します。

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かじ・たいすけ/1976年大阪生まれ。株式会社aim代表取締役。
阪南大学高等学校中退後、溶接工に。その後、サラリーマンになり英会話スクールに通うが、1年後の2004年に通っていた英会話スクールが倒産。当時の従業員に「給料を数ヶ月もらわぬままオーナーが失踪したので助けてください!」と生徒なのに相談される。 月商18万円で家賃支払いが23万円と大赤字なのにも関わらず、「可哀想だから」と400万円を借金して援助し、サラリーマンを続けながら思いがけずオーナー経営者になる。
しかし、3ヶ月で資金がなくなり、助けてと言った従業員も退職。その後、英会話スクールの経営を実弟にまかせるが、1年後に病死する。 この人生のどん底のときに安定したサラリーマンを辞め、給料の出ない英会話スクール経営1本に絞る。 その後、NOVAが倒産し英会話教師だった外国人失業者があふれた。 彼らを黙って見過ごせないと、生徒が増えたわけでもないのに日払いで外国人を雇う。 この行動が新聞に紹介され、それがもとで生徒数が飛躍的に増え、以後、順調に業績を伸ばす。
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 ・盛和塾<大阪> 世話人 稲盛和夫の経営者塾世話人
 ・EO Osaka<Entrepreneur Organization> 理事 アメリカに母体を持つ経営者団体。年商100万ドル以上の経営者が集まる団体

 


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いつの時代も変わらない、成功をめざす人が身につけたい思考と行動の原理原則とは何かを、経営者であり、陽明学者でもある著者がやさしく語りかける。フェイスズックで月間リーチ数250万を超える人気コラムの作者がダイヤモンド・オンラインの読者に特別に贈る人生を変えるヒント。

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