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IT嫌いの社長こそ、エンジニアに任せるな!
【第7回】 2016年2月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
白川 克

エンジニアは、ITリーダーに向いてない!
じゃあ、どうする?

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エンジニア⇒ITリーダーというキャリアパスは無理がある

 ITを経営の武器にする際、プロジェクトリーダー(PL)の数がボトルネックになる。それはつまり、経営スピードはPLの数という、身も蓋もないことによって決まっている――これが前回の連載でお話ししたことです。

 経営スピードを左右する極めて重要なテーマなのに、なぜPL不足は一向に解消しないのでしょうか?
「ITエンジニアが昇格してPLになる」というキャリアパスが信じられていることが、原因のひとつです。

 わたしがこれまでに会った優れたPL、つまりIT活用の先頭に立っている人の優れたところを思い浮かべてみましょう。

【人から引き出す能力、教わる能力】
 ⇒ITプロジェクトは総力戦。ひとつのテクノロジーだけに詳しくても、突破できない。だから、その道のプロに教わりながら判断をする姿勢が必要。

【言語化能力、お絵かき能力】
 ⇒ITという目に見えないものを、いろんな立場の人々と作っていくためには、「こんなものを作ろう」を皆に示す力が必要。

【白黒つける】
 ⇒コンピューターという融通の効かない箱に、業務を教えこんでいくのがIT構築の仕事。すべてを明確にするために、意思決定を1000回くらいはする。
 しかも、関係者同士で意見は食い違う。それでも衝突を恐れず「ちゃんと喧嘩する場」を作るのもリーダーの仕事。

【胆力】
 ⇒やったことがないことをやるのがプロジェクト。予想外のことは常に起こるが、リスクを背負わなければ前に進めない。

 もう、この辺でいいでしょう。
 優れたPLの特徴はいくらでも挙げられますが、どれも「ITに詳しい」「優れたアルゴリズムが書ける」「プロジェクト管理の専門家」というよりは、リーダーシップの問題です。

 そして、「プログラミングが好きです、得意です」といって採用したITエンジニアが、必ずしもリーダーシップを備えているとは限りません。
 はっきり言えば、まったくリーダーっぽくない人の方が多いでしょう。

 つまり、「ITエンジニア⇒ITのプロジェクトリーダー」というキャリアパスは、そもそも適性を無視しているし、無理があります。 

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白川 克(しらかわ・まさる)

"大学では経営学を勉強してました。つまり文系です。でも新卒で入った会社でプログラマーの訓練を受け、企業が使うシステムをゴリゴリ作ってました。
その2つの経歴が影響したのか、最終的に「経営や業務観点でITをうまく使う支援をする人」つまりIT寄りのコンサルタントになりました。
得意なことは、プロジェクトを成功させること。ファシリテーターとしてよき意思決定に皆を導くこと。コツや方法論を言語化すること。
直球しか投げられないので、お客さんにとって耳が痛い正論をぶつけたりして、たまに自分でも痛い目にあったりしてます。 重度の自転車ロングライドマニアで、ブルベというイベントで90時間で1200km走ったりしてます。
著書 『反常識の業務改革ドキュメント プロジェクトファシリテーション<増補新装版>』 『業務改革の教科書―成功率9割のプロが教える全ノウハウ』 ブログ プロジェクトマジック http://blogs.itmedia.co.jp/magic/


IT嫌いの社長こそ、エンジニアに任せるな!

ITのエンジニアじゃない普通の人も、ITなしでは仕事にならない世の中に。だけど、よくわからないし、エンジニアの話は理解できないし、できれば関わりたくない。そんなIT嫌いの社長をはじめ、ビジネスパーソン向けのITの中身を勉強せずに、ITの本質が理解できて、ITを会社に活かす方法がわかるようになります。

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