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IT嫌いの社長こそ、エンジニアに任せるな!
【第5回】 2016年1月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
白川 克

あなたは、自分が欲しいものを言えますか?

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なぜ、ITに業務担当者が関わるのか?

 ITを育てることをIT部門に丸投げするのではなく、業務担当者にもちゃんと参加してね、という話を拙著『会社のITはエンジニアに任せるな!』のなかで何度も書きました。

 業務担当者に参加して欲しい、いちばん大事な場面は要件定義。
 つまりITを使い、ITによって利益を出す人たちこそ、「どんなITが欲しいか?」を語る必要があります。

 これは、ITの細々したところまで設計しろ、と言っているわけではありません。
 要件と設計は違います。
 家を建てる時を例として考えましょう。

【要件】使う人が考える、要望
   ・4人家族で住む
   ・台所は明るい方がいい
   ・トイレは2つ欲しい

【設計】専門家が考える、要件を満たすための実装方法
   ・台所は2階にする
   ・ひとつ目のトイレは階段の下にする
   ・工法は……
   ・壁紙は……

 わたしは、建築家さんに頼んで家を建てたことがあります。
 最初は「こういう間取りで……」などと、素人ながらラフスケッチを書いたりしてみたのですが、あまりに発想が貧困なのでやめました。
 その代わり……
  ・どんな家が欲しいのか
  ・自分たちはどんな人間で、どういう生活がしたいのか
 を伝えることに注力することにしました。
 自分たちの価値観を一つひとつ言葉にして、まるでITプロジェクトのように「要件定義書」を作ったのです。

 そして、そこから後の設計はすべて、信頼している建築家さんにお任せしました。
 わたしたち家族の要件を最もうまく実現する設計をプロが考えてくれたのです。施主が素人設計をしたら、伝えていた要件がブレるだけでしょう。

 ITプロジェクトでもまったく同じです。
「どういうテクノロジーを使って、どう実装をするか?」については、その道のプロであるITエンジニアに任せてもいいのです。

 その代わり、業務担当者は徹底的に
  ・どんなITが欲しいのか
  ・自分たちはどんな組織で、どういうビジネスがしたいのか
 を語る必要があります。

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白川 克(しらかわ・まさる)

"大学では経営学を勉強してました。つまり文系です。でも新卒で入った会社でプログラマーの訓練を受け、企業が使うシステムをゴリゴリ作ってました。
その2つの経歴が影響したのか、最終的に「経営や業務観点でITをうまく使う支援をする人」つまりIT寄りのコンサルタントになりました。
得意なことは、プロジェクトを成功させること。ファシリテーターとしてよき意思決定に皆を導くこと。コツや方法論を言語化すること。
直球しか投げられないので、お客さんにとって耳が痛い正論をぶつけたりして、たまに自分でも痛い目にあったりしてます。 重度の自転車ロングライドマニアで、ブルベというイベントで90時間で1200km走ったりしてます。
著書 『反常識の業務改革ドキュメント プロジェクトファシリテーション<増補新装版>』 『業務改革の教科書―成功率9割のプロが教える全ノウハウ』 ブログ プロジェクトマジック http://blogs.itmedia.co.jp/magic/


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ITのエンジニアじゃない普通の人も、ITなしでは仕事にならない世の中に。だけど、よくわからないし、エンジニアの話は理解できないし、できれば関わりたくない。そんなIT嫌いの社長をはじめ、ビジネスパーソン向けのITの中身を勉強せずに、ITの本質が理解できて、ITを会社に活かす方法がわかるようになります。

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