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一流の育て方
【第9回】 2016年4月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
ミセス・パンプキン

親の「この一言」が、頑張れない子どもをつくっている!

竹中平蔵教授が「『親の教科書』といえる稀有な良書」と評し、『「学力」の経済学』著者、中室牧子氏が「どうやって子どもをやる気にさせるのか、その明快な答えがここにある」と絶賛!
“グローバルエリート”ムーギー・キム氏と、子育て連載でバズ記事連発のミセス・パンプキン氏が膨大な「家庭教育調査」から著した画期的な一冊『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子』を育てるから、子どもにとって「本当にためになる」育て方の秘密を公開する。

勉強を強制しない
──無理やり勉強させると、自分から勉強しなくなる

【家庭教育アンケート】

子どもに無理強いせず、興味を持たせることが大切
 私の親は、私に勉強を無理強いしたことがありません。
子どもが何かをする際に力を発揮するのは、それに対して本当に興味があるときだけだという考えです。
 具体的に何かをさせることに努めるのではなく、それに対して自然と興味を持つように仕向けてくれました。(東京大学大学院工学系研究科Fさん)
勉強は強要せず「機会を与える」という程度
 私の両親は子どもに何かを強要することはなく、成長する機会を用意するに止めるという方針で、私を育ててくれました。わかりやすい例は勉強に関することで、勉強をしろということは一切言わず、こちらがもっと勉強したいと言うと塾で学ぶ機会を与えてくれました。(東京大学大学院工学系研究科Mさん)
受験だけ成功させても意味がない
 幼少期から一貫していた教育方針は、「勉強は子どもの自主性に任せる」というものでした。無理に勉強を詰め込んだところで、伸びない子は伸びないということです。
納得感のないままそのときだけ頑張って仮に大学受験は根性で乗り切ったとしても、その後伸びきったゴムのようになってしまうと言っていました。私が道を踏み外しそうになったときに、そっと元にもどしてくれるような教育でした。(東京大学大学院工学系研究科Iさん)
教育を「ギフト」と考えてくれた
 私の両親は、教育は、私の将来に投資する「ギフト」だと考えていました。たとえば両親は一度も私に勉強をしろなどとは言わなかったが、私が留学したいと言った際も、修士課程に進学したいと言った際も、両親はそれを私に対する将来の投資だと考えて、理解してくれました。(東京大学大学院経済学研究科Hさん)

【ミセス・パンプキンから】

強制するのではなく、「背中」で教える
──親自身が勉強する習慣を持つ

 中高生の子どもが「勉強しない」と嘆く親御さんの話を聞いていますと、小学生のときに、何も手を打っていないことが多いものです。そのような親御さんに多いのは、自分の行動が、子どもの将来にどれだけ重要な意味を持つかという認識に欠けていることです。

 育児中の親で忙しくない人はいません。しかし子どもが勉強しないと嘆く親御さんほど、自分はいつもテレビにかじりついているか、お付き合いなどで外出していることが多いものです。つまり、親自身が「子どもの教育第一」の生活をしていないのです。「子どもが勉強したくなる環境づくり」を最優先に考えて自分の時間配分をしている親御さんの子どもさんとは、ここでまず大きな差がつきます。

 アンケートでは、親が教育を「ギフト」と捉えていたという学生さんがいました。押しつけるものではなく、人生のためになる貴重な贈りものという考え方です。考えてみると、これはまったくそのとおりです。

 「勉強しなさい」と言葉だけで強要し続ける親御さんは私の周囲にも多いのですが、やがて「お願いだから勉強して」とか「頼むから勉強して」という言葉が加わるようになります。そのようにお願いしている時点で、それが「親から子へのギフト」だという発想がなくなっています。そして勉強嫌いの子どもが、「親のために勉強をさせられている」と勘違いすることにつながるのです。

 大切なのは勉強を強制するのではなく、自然に勉強ができる環境を整えてあげることです。これは決して立派な勉強部屋を与え、教育費をふんだんにかけることではありません。
 まず、最低限のこととして、子どもが勉強しようとしているのに、親が大きな音でテレビを見ていたりするのは問題外です。夫婦で口うるさくケンカを繰り返しているような環境も、子どものやる気を引き出せるはずがありません。
 また、子どもが何から手をつけてよいのか迷っているようなときは、やるべきことを教えてあげることです。そのためには親自身、今子どもが何を習っているのかぐらいは把握しておくことが必要になります。

子どもにとって最も大切な勉強環境とは、そばにいる親自身が「学習習慣」を持っていることです。
 私の友人で大学教授をしている方々や、知的で人間性も優れていて「自主放任」をうたっている方々を見ていると、一つの共通点があります。彼らや彼女たちは、子どもに勉強するように言葉で言うことはないものの、自分自身が常に本を読み、学習している姿を見せているのです。ここでも、やはり子どもは親の影響を強く受けます。

 親は何も努力せず、子どもの指導を塾や家庭教師に丸投げして、言葉だけで勉強を強要しても効果はありません。子どもが自然に学習習慣を持てるように、親自身が日々の行動で見本を見せてあげたいものです。

(※この原稿は書籍『一流の育て方』から抜粋して掲載しています)

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ミセス・パンプキン

1947年生まれ。立命館大学法学部卒業。一般的な家庭でありながら、4人の子どもはそれぞれ、プライベートエクイティ・プロフェッショナル、ニューヨーク州弁護士やロンドン勤務の公認会計士、カナダの大学教員などグローバルに活躍するプロフェッショナルに成長。東洋経済オンラインでの長期にわたる人気連載「ミセス・パンプキンの人生相談室」では膨大な数の育児相談をこなし、さまざまな家庭の問題について、洞察あふれるアドバイスを提供している。


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