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東京23区 データで分かる区の実力

台東区――高齢化率は最高なのに人口が増え続ける「コンパクトシティ」の強み

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第11回】 2010年7月13日
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 花の雲 鐘は上野か 浅草か――。松尾芭蕉の句にも詠まれた上野や浅草は、台東区のシンボル的ゾーンである。上野には、国立西洋美術館、東京芸術大学などの文化施設や高等教育機関が集積しいている。

 浅草は大衆芸能のメッカとして、よく知られた三社祭、浅草流鏑馬、入谷朝顔まつり、酉の市といった伝統的な祭事から、隅田川花火大会、浅草サンバカーニバルに至るまで、イベントも盛んな区だ。小さな体に大きなパワーの台東区は、23区中の実力者である。

面積、男性比率、平均年齢――。
台東区はナンバー1が最も多い

 台東区には、「ナンバーワン」が多い。まず、面積が23区で一番小さい。人口性比が106.2で最高、つまり男性の割合が最も多い(女性100人に対し男性106人)区である。平均年齢も46.5歳で最高。「1住宅当たり延べ面積」は71.6m2で最高だ。

 まだある。「自営業主」の割合は14.1%、「家族従業者」の割合6.2%が共に最高。宿泊施設の数も突出している。「ホテル」74、「旅館」166、「簡易宿所」171、それらの総計411、いずれも都内最高だ。

 「お墓」が多い区でもある。「墓地」279、「納骨堂」30、これらも共に23区中最高。さらには、人口1万人当たりの公衆浴場数も2.3でトップに立つ。

 過去にも「最高」があった。1960年(昭和35年)頃の国勢調査では、人口密度が第1位だったのだ。

 江戸時代、「奥州道中」「日光道中」が今の台東区内を通っていた。当時から、交通の要衝だったのだ。現在も交通量の多い幹線道路が縦横に走り、道路率は26.1%で都心の中央区に次いで23区中の第2位となっている。

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小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
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