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東京23区 データで分かる区の実力

足立区――「犯罪多発地帯」という不名誉なイメージが、実は正しくない理由

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第12回】 2010年7月20日
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 北千住の地名から思い出す足立区、北千住は奥州街道、日光街道の宿場町であった。23区最北端の区であり、北は埼玉と境を接し、四方を川で囲まれている。

 つくばエキスプレス、日暮里・舎人ライナーなどの新交通システムが整備されたことから、今後大きな発展への期待を抱かせる。何と言っても、23区中第3位の広い面積と第5位の大きな人口を持っているため、足立区が飛躍するための条件はそろいつつある。

多くの川に囲まれる“陸の王者”
農業と陸運が他区よりさかんな地域

 足立区は、その昔海辺に接していた低湿地帯の一部だったという。入江や湿原、また入り組んだ荒地であったと推定されている。区内には丘らしい高地がほとんどなく全体が平らで、北西部がやや高く、南東部に行くに従って緩やかに傾斜しながら下っている。

 川の多い区でもある。四方を川で囲まれ、南に隅田川、西に荒川、新芝川、北に毛長川、そして東に中川、綾瀬川、垳(がけ)川が流れる。さらには、東京を水害から守るために開かれた人工河川の荒川放水路(現・荒川)が区を2つに分断している。

 そうした地勢により、昔から足立区は農耕がさかんだった。主な生産物は、「花卉園芸(キク、チューリップ など)」「つまもの園芸(あさつき、むらめ、あゆたで、めかぶ など)」「野菜栽培(コマツナ、ホウレンソウ、ネギ、ダイコン、キャベツ など)」といったところだ。

 総農家数の221は練馬、世田谷、江戸川に次ぎ第4位、専業農家数(販売農家)でも第4位である。ただ、1農家当たりの耕作面積では37.6a(アール)で第6位に甘んじる。概して小規模な農家が多いということだろう。

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小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
フィルモア・アドバイザリー


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