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外国人が支える公示地価上昇はいつまで続くか

ダイヤモンド・オンライン編集部
2016年3月25日
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国土交通省が3月22日に発表した公示地価(2016年1月1日時点)。東京や大阪の都市部の地価が大きく上昇し、全国平均でも8年ぶりに上昇に転じた。地価上昇の原動力となっているのが、訪日外国人たちだ。

心斎橋は45%上昇も!
ホテルも店舗も大繁盛

 今回発表された公示地価で目を引いたのが、東京・銀座と大阪・心斎橋。銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」は1m2あたり4010万円と、2008年の3900万円を上回り、過去最高を更新した。

今年の全国商業地上昇率トップ10のうち、6地点は大阪だった。特に心斎橋や難波など南部エリアの躍進は爆買いの恩恵が背景にある

 上昇率では、昨年は銀座が上位を席巻したが、今年は大阪だった。心斎橋や難波、道頓堀といった南部エリアが好調で、心斎橋では前年比で45.1%もの大幅上昇を記録した地点も。全国の商業地上昇率トップ10のうち、6地点が大阪だった。

 こうした地域の地価上昇に貢献しているのは、今や訪日外国人たちだ。特に中国人観光客の「爆買い」は昨年、大ブレイクした。大型バスで続々と乗り付け、百貨店から家電量販店のみならず、地域の小規模店舗でも、彼らが買い物をする光景を見ない日はない。

 不動産サービス大手・シービーアールイー(CBRE)の佐々木清次・バリュエーション&アドバイザリー・サービス本部シニアディレクターは「元々、人通りも多くてモノも売れていた地域でしたが、爆買い効果で客単価が上がり、その結果、店舗の賃料負担力が上がったことで、賃料値上げ交渉が進みました」と話す。

 小売店だけではない。大阪ではホテルの客室数も大幅に不足している。観光庁の宿泊旅行統計調査によると、昨年の宿泊施設の稼働率全国トップに輝いたのは大阪府。シティホテルのみならず、ビジネスホテルも平均で9割近い稼働率で、ほぼ満室状態と言っていい。もはや、出張であっても1万円以下で部屋を見つけるのは難しく、あるホテルはかつて7000円で泊まれたのに、今では1万9000円にまで値段がつり上がっている。

 現在、200室前後の大型ホテルの建築計画が幾つも持ち上がっており、「開発用地不足も地価押し上げの要因になっています」(佐々木・CBREシニアディレクター)。当分はホテル建設ラッシュとなりそうだ。

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