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小宮一慶の週末経営塾

経営者は公私混同を厳に慎まなくてはならない

小宮一慶
【第37回】 2016年4月23日
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脳のデータベースを日々アップデートする

 前回は、将来、会社の経営を担いたいと思う人は、「朝早く出社することが大切」というお話をしました。朝早く出社することで上司の評価が高まり、遅れて出社する同僚の手の内が分かるようになるからです。

小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 その上で、経営者の3つの重要な仕事である、(1)企業の方向付け、(2)会社の資源(ヒト・モノ・カネ)の最適配分、(3)人(従業員)を動かす、が適切にできるようになる日々訓練をすることが大切です。一朝一夕に身につくものではないので、若いうちからの積み重ねが重要です。

 「(1)企業の方向付け(部長であれば部、課長であれば課の方向付け)」とは、外部環境や内部環境を分析して戦略を練ることです。方向付けを誤ると、会社や部署の存続に関わります。正しい方向付けには、世の中の動きを知ることが不可欠。「会社」という漢字を入れ替えると「社会」になりますが、会社は世の中の動きに大きな影響を受けるのです。

 世の中の動きを知るための基礎訓練には新聞を読むことが大変役立ちます。例えば財務諸表の読み方は解説本を買ってきて3時間ほど熟読すればある程度は分かるようになりますが、世の中の動きは日々の蓄積によって分かるようになります。

 私は世の中の動きがバランスよく分かる一般紙と、仕事に直結する情報が多い経済紙を読んでいます。両方が無理なら経済紙だけでもいいのですが、その際には、必ず1面に載っている大きな記事から読んでいきます。自社の業界に関わる記事だけを拾い読みしただけでは業界紙を読んでいるのと同じです。関心が無くても最低限大きな記事の見出しとリード文(前文)だけは読むこと。

 第一面から読む理由は明快です。新聞社は読者に一番読んでもらいたい記事を一面に載せているからです。そして、紙面の中ほどにもリード文が載っているような大きな記事については、リード文だけでも必ず読んでください。

 大きな記事だけでも素直に読んでいくことが、結果的に効率よく世の中の重要な出来事を蓄積できることになります。こういう読み方を2ヵ月もしていると新聞や世の中の「読め方(読み方ではない)」が違ってきます。

 そして、気になったことは毎日一つでもメモすることが大切です。そしてそれを時々見返すことです。そうすれば、皆さんの脳のデータベースが常にアップデートされることになります。

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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経営課題を抱えて日々悩む経営者に向けて、数々の企業経営者に伴走してきた経営コンサルタントの小宮一慶氏が課題解決の「ヒント」を提供。どんな業種にも通じる経営の原理原則をおさえながら、経営者はどうあるべきか、実際の経営現場で何を実行すべきか、を語る。

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