「3バン」なしでも当選できる
地方議員を目指す人は増えている!

 こうした実情から近年、地方議員を目指す人が増えつつあるという。だが、それまで政治と縁の薄かった者が立候補したところで本当に当選できるのか。過去、何人もの候補者の選挙戦に寄り添った経験を持ち、『28歳で政治家になる方法―学歴・職歴・資格一切不要! 25歳以上なら誰でもなれる!』(経済界)の著作もある、選挙用品ドットコムの田村亮代表はその実態を次のように語る。

「自分の得意分野がうまく有権者に伝われば、当選する可能性はあります。主婦の方なら近所づきあいにみられるコミュニケーション、大学院生など被選挙権を持つ学生の方なら学問や若さを前面に押し出すといったことです。そうした人たちが当選した例も数多いですよ」

 選挙戦は選挙区の規模によって、その戦い方も変わってくる。「3バン」を持たない新人候補が立候補・当選するには、先の青ヶ島村議選のような、どの有権者が、どの候補者に投票したかがわかる「顔がみえる選挙区」よりも、もう少し人口の多い「町」「都市部」といった選挙区のほうがいいという。

「人口数の少ない“村社会”を崩すのは難しいです。しかしそこそこの人口数がある選挙区ならば、候補者個人が持つ学歴、職歴、ルックスといったイメージが大勢多数の選挙民に支持されるからです」(田村氏)

 みずからの得意分野をブランディングし、真面目に地域社会に貢献したいという志を有権者に訴え、それが理解されれば、それまで政治の世界とは縁が薄かった者でも当選できるということだ。

 だが選挙への出馬となれば莫大な費用がかかるのではないか。この問いについて、ある無所属の地方議員のひとりは、「自己費用からの出費は10万円で済んだ」と話す。また別の政党所属の地方議員は、「100万円もかからなかった」とその実情を明かした。

「そもそも選挙とは貧富の差関係なく、立候補し、政治の場に活躍を求めるシステムです。日本の選挙制度のうち地方選挙は、一般的にはさほどカネがかかるわけでもありません。政党への所属・無所属も関係ない」(関東地方のある30代若手地方議員)