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異形の“昇り龍”「トランプ大統領」は本当に生まれるのか?

週刊ダイヤモンド編集部
2016年6月7日
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当初は泡沫候補と見られていたドナルド・トランプ氏が、過激発言や下品なジョークで大衆の心をわしづかみにし、とうとう共和党大統領候補の指名獲得に必要な全米の代議員の過半数を獲得し、勝利を宣言した。

Photo: Keiko Hitomi

 「大変光栄だ」――。

 5月28日、不動産王ドナルド・J・トランプ氏(69歳)は、共和党大統領候補の指名獲得に必要な全米の代議員の過半数(1237人)を獲得し、勝利を宣言した。

 もっとも、勝負は早々に決着がついていた。5月3日時点で、ライバル候補のテッド・クルーズ上院議員(45歳)やジョン・ケーシック・オハイオ州知事(63歳)が相次いで選挙戦からの撤退を表明していたからだ。

 大統領選の共和党候補者に名乗りを上げた当初は泡沫候補と見られていたが、「不法移民を防ぐため、メキシコ国境に壁を築く」「イスラム教徒を完全に米国から追い出す」など前代未聞の過激発言や、下品なジョークが有権者に大ウケ。ワシントンD・Cのエリート政治家の振る舞いに飽き飽きしていた大衆の心をわしづかみにし、指名獲得レースで常にトップを走ってきた。

 トランプ氏は7月18日に開催される共和党の全国党大会で正式に指名され、大統領選の本選に進む。5月下旬の複数の世論調査の平均支持率では、民主党の指名獲得レースでトップを走るヒラリー・クリントン氏(68歳)を僅差で上回り、今や「トランプ大統領」の誕生さえ現実味を帯びてきている。

 「Make America great again!」(偉大な米国を取り戻そう!)――。トランプ氏は選挙戦で、現状に不満を持つ大衆にそう呼びかけ、熱狂させてきた。指名獲得が確実となった現在、今度は「America First」(米国第一)をスローガンに掲げ、本選に向けて再び過激な発言を展開し始めた。

 「地球温暖化は米国の製造業を骨抜きにすることを狙った陰謀だ」と地球温暖化対策を厳しく批判し、2020年以降の温暖化対策「パリ協定」からの離脱を宣言。「日本を防衛していきたいが、撤収する準備も必要だ」と、日本に米軍の駐留経費の全額負担を求めるなど、これまでの米国の政策を次々と「ちゃぶ台返し」している。

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