ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

「サッポロ1社分」が消えたビール市場の苦境

週刊ダイヤモンド編集部
2016年7月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
シェアを回復したサッポロだが、約12%のシェアでは決して安泰とはいえない Photo:Bloomberg/gettyimages

 7月12日、ビール、発泡酒、第三のビールを合わせた「ビール類」の上半期課税出荷数量(1~6月)が発表された。大手4社のシェアを見ると、業界2位のキリンビールは前年同期比1.9%減の32.1%で過去最低。アサヒビール(39.2%)、サントリービール(16.0%)、サッポロビール(11.9%)の3社がシェアを伸ばした。

 数字上はキリンの独り負け。だが、残りの3社がたっぷりと勝利の美酒に酔えるわけではない。

 ビール回帰──。年初の事業戦略発表会で、各社は今年の方針をこう掲げた。その点では、美酒を手にしたのはサッポロだけだ。

 ビールカテゴリーでシェアを伸ばしたのはサッポロとサントリーの2社。だが、サントリーは昨年9月に発売した大型商品の「ザ・モルツ」の増分がある。

 つまり、既存ブランドだけでビール回帰を遂行できたのはサッポロだけで、同社は「黒ラベル」の好調により、ビールでのシェアを0.7%増やした。黒ラベルは基盤の弱かった西日本で販売増を果たし、4月発売のブランド初の派生商品「黒ラベルエクストラブリュー」が寄与した格好。

 だが、そんなサッポロも決して安泰とはいえない。ビール類は巨額の設備投資が掛かる装置産業で、「10%のシェアを割ると採算が合わなくなる」(アサヒ幹部)といわれる。サッポロは、昨年のビール類のシェアが11.5%で危険水域。今上半期のシェア回復で「何とか一命を取り留めた」(業界関係者)にすぎない。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2016年10月1日号 定価710円(税込)

特集 特集 凄いネスレ 世界を牛耳る 食の帝国

違いが分かる食の帝国を徹底解明!

【特集2】
2017年 新卒就職戦線総括
今年も「超売り手市場」が継続 選考解禁前倒しも競争は激化

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧