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足だって動脈硬化になる!
閉塞性動脈硬化症

監修 古森公浩(名古屋大学大学院医学研究科血管外科分野教授)

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第14回】

閉塞性動脈硬化症(PAD)とは足の動脈硬化で、下肢の血流が滞り、足のしびれや冷え、痛みが起こる。病状が進行すると血流が完全に滞り、足指やかかとに潰瘍ができ、壊死してしまう。PADと、心筋梗塞や脳卒中が合併する危険性はきわめて高い。潰瘍、壊死まで進むと1年後に25%の患者が亡くなるというデータがあるほどだ。

 高血糖、高LDLコレステロール、高血圧の三重苦を抱えているMさん、55歳。最近、足先が冷えて歩行時にふくらはぎがつるようになった──。

 生活習慣病が心筋梗塞、脳卒中の原因になるのはもはや一般常識だが、もう一つ閉塞性動脈硬化症(PAD)という病気をご存知だろうか。要は足の動脈硬化で、下肢の血流が滞り、足のしびれや冷え、痛みが起こる。病状が進むにつれ、一定の距離を歩くと、ふくらはぎや太もも、おしりの痛みや「足がつった感じ」が出て、しばらく休むと症状が消える「間欠性跛行」が生じる。さらに進行すると血流が完全に滞り、足指やかかとに潰瘍ができ、壊死してしまう。

 PADの有病率は推定3~10%。間欠性跛行まで進行した患者は30~40代で1%前後だが、70歳以上では6~7%に及ぶ。下肢に異変が集中するとはいえ全身の動脈硬化の一症状なので、PADと心筋梗塞や脳卒中が合併する危険性はきわめて高い。特に潰瘍、壊死まで進むと生命予後が非常に悪く、1年後に25%の患者が亡くなるというデータがあるほどだ。

 PAD発症の危険因子は、糖尿病、喫煙、脂質異常症、高血圧、血管年齢、実年齢、そして男性である。特に糖尿病では、PADの跛行患者が潰瘍や壊疽になる危険度が4倍に、喫煙者は2倍に跳ね上がる。糖尿病の方は禁煙したうえで日々、足の状態を観察してほしい。一つ注意が必要なのは、PADの主症状の間欠性跛行は脊柱管狭窄症という整形外科領域の疾患でも起こりうること。初診時に内科、整形外科のどちらを受診するにせよ、問診時に説明がない場合ははっきり質問しよう。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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