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成毛眞・おくだ健太郎のビジネスマンよ歌舞伎を学べ

歌舞伎とは「連ドラの人気回だけ絶賛再放送」、ネタバレ上等!

成毛眞・おくだ健太郎
【第6回】 2016年9月10日
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『仮名手本忠臣蔵』(画・歌川国貞)の人気キャラ、お軽と勘平(おかるとかんぺい)。2人の悲しい運命のドラマは、本編とは別に長く親しまれている Photo:PPA/AFLO

ネタバレでも十分楽しめる
むしろ筋を知ってから見るべき

おくだ 私は「おくだ会」など、いくつかの歌舞伎トーク会、観劇会を主催していますが、初めて来た方には、「演目を見る前に、話の内容をそんなに説明してしまっていいんですか」と驚かれます。鑑賞の前に食事会などをする場合は、その場で、セリフも動きもそれにいたる背景も、説明しますから。もし私が歌舞伎ソムリエではなく、アガサ・クリスティのソムリエだったら、お客さんから総スカンです。

なるけ・まこと
1955年北海道生まれ。中央大学商学部卒。マイクロソフト日本法人社長を経て、投資コンサルティング会社インスパイア取締役ファウンダー。書評サイト「HONZ」代表。『本棚にもルールがある』(ダイヤモンド社)『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版)『教養は「事典」で磨け』(光文社)など著書多数。
Photo by Kazutoshi Sumitomo

成毛 ネタバレされたミステリーほど読み進めるのが辛いものはありませんからね。でも歌舞伎はネタバレされていても、十分楽しめます。むしろ、物語の内容を知らないと、何を言っているのかも、話の流れもわからなくて、終わってから「何だったんだ」と思うかもしれない。

おくだ 歌舞伎に苦手意識を持っている人の多くは、中学校や高校の頃に授業の一環として“見させられた”けれど、さっぱり理解できなかったというトラウマを抱えています。熱心な先生が、事前に説明してくれていると、楽しんでもらえるはずなのですが。

成毛 だから、最初にどんな人と見に行くか、トラウマを乗り越えて歌舞伎見物を誰と再開するかは、案外、重要なんですよね。

おくだ 年齢も関係するかもしれません。私は、ある程度年齢を重ねてからの歌舞伎見物デビューは、悪いことではないと思っています。人生の経験値を積んで、歌舞伎に見合う大人になったからこそわかることが、いくつもありますから。

成毛 『菅原伝習手習鑑』の四段目切の『寺子屋』の有名なセリフ「せまじきものは宮仕え」のその意味は、中高生にはわからなくても、ビジネスパーソンには身に沁みるはずですしね。私はその思いで16年前にマイクロソフトを辞めました(笑)。

おくだ 『菅原伝習手習鑑』という物語は、全五段、いうなれば全五章立てになっています。四段目切とは、第四章の後半パートという意味です。

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HONZ代表の成毛眞氏が、イヤホンガイドで定評のある歌舞伎ソムリエおくだ健太郎氏に歌舞伎の楽しみ方を聞く連載対談。多忙なビジネスマンでも、年に1回は歌舞伎座に足を運ぶことで得られるメリットは何か、歌舞伎をビジネスに応用する方法、代々続き三歳でデビューする歌舞伎役者の魅力とは、観劇後の銀座・築地での食事などなど、多角的に話題を提供する。

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