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部下が育つ叱り方
【第2回】 2010年10月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
本間正人 [成人教育学博士]

「怒り」は熔岩、「叱り」は温泉
湧き出た温泉のように部下を温めよう

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 効果的な「叱り」を実践するために、「怒り」と「叱り」について、もう少し理解を深めておきましょう。

 「怒り」と「叱り」の違いは、簡単にいうと「反応(reaction)」と「対応(response)」との違いということができます。責任ある立場にある管理職は、自分の部署全体の成果が望ましい方向に向かうように、あるいは部下が生き生きとして部下自身の目標に向けて進んでいけるように「対応」することが大切です。

 そのためには、責任感(responsibility)のある行動が必要になります。ただ単に反応するだけでは、売り言葉に買い言葉、感情的で短絡的な反応になってしまうものです。あくまでも、反応するのではなく、対応することが重要です。

怒り=reaction(反応) ……感情的・短絡的
叱り=response(対応)……理性的・戦略的

 また、「怒り」と「叱り」の関連性を分かりやすく表現すると、右の図1のようにあらわすことができます。

 部下が失敗したり、上司の意図どおりに行動できなかったとき、つい部下のことを怒ってしまうこともあるはずです。

 人は誰でも「怒り」を持っています。しかし、その「怒り」は、単に部下に対する「怒り」だけではなく、自分自身に対する怒りや、目の前にいない人に対する怒りなどもありえます。それらが何らかの刺激によって、マグマの状態のまま噴出してしまうこともあります。当然、火山が噴火し、マグマが襲ってくれば、近くにいる人々に悪影響を及ぼしますし、人々は逃げ出してしまいます。

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キーワード  怒る , 上司
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本間正人 [成人教育学博士]

1959年東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒業後、松下政経塾で松下幸之助の経営哲学を学ぶ。卒塾後、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学博士、 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局日本室長、松下政経塾研究部門責任者などを歴任し、現在、NPO法人学習学協会代表理事、帝塚山学院大学客員教授、NPOハロードリーム実行委員会理事などをつとめる。企業や地方自治体の管理職研修を担当しつつ、教育学に代わる「学習学」の構築を目指して、研究・講演活動を展開している。主なテーマは、コーチングの他、キャプテンシップ(プレーヤーとしてのリーダーシップ)、個人と組織の学習、戦略プランニング、創造力開発、学習スタイルなど多岐にわたる。NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師などを歴任。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書多数。
ホームページ「らーのろじー株式会社」


部下が育つ叱り方

「コーチング」というと「とにかく相手をほめること」だと考えている人が少なくないようです。そのうえ、「叱る」ということを、相手に対して一方的に怒ったり、責めたりすることだと誤解していると、「コーチング」と「叱る」ことが対極に位置するものに見えてしまいます。効果的な「叱り方」を身につけ、実戦しましょう。

「部下が育つ叱り方」

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