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近年、多くの企業が取り入れている「1on1面談」。適切に実施できれば、若手社員の悩みを解決に導く取り組みだが、ほとんどの場合あまり機能していないという。ビジネスコーチの内田和俊氏が携わったJFEエンジニアリングでの事例を踏まえつつ、改善策を提示する。※本稿は、内田和俊『実践! 新社会人のキホン』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

「誰に相談すればいいの?」
若手社員が抱える根本的な悩み

 私が新入社員をはじめとした若手社員に研修をするとき、「人に頼ることの大切さ」を必ず説明しています。

 それでも、受講者からは「どうしても躊躇してしまう」という声が漏れてきます。

 理由を訊くと、たいてい次の5つが出てきます。

(1)誰に、または、どこに相談すればいいのかわからない

(2)相談したら周囲の人たちにバレる

(3)評価や査定に悪影響を及ぼす

(4)相談しても「がんばりが足りない」みたいな説教をされそう

(5)忙しそうにしている先輩や上司を見ていると、どうしても遠慮してしまう

 拒絶されてしまうのではないかという恐怖心もある

 このような理由から、私が困ったら相談しなさいと言っても、どうしてもためらってしまうようです。

 これら(1)~(5)までは、会社側(もっと厳密に言えば、総務・人事)または直属の先輩や上司が解決しなくてはならない問題とも言えます。

 もし皆さんが勤めている会社が、この点に関して不備があるのなら、ぜひ総務・人事の担当者や直属の先輩または上司に、この記事で説明する以下の記述を見せて、対応をお願いしてください。