11月2日米国の中間選挙で、オバマ大統領が歴史的大敗を喫した。2年前の熱狂とは打って変わったこの結果は、なぜもたらされたのか。そしてオバマ大統領の再選はあるのか。

歴史的敗北を喫した民主党
敗北の要因は何か?

 米中間選挙は、大方の世論調査の予想通りの結果となった。共和党の雪崩的な勝利と、民主党の惨敗である。11月5日の時点で下院の435議席のうち確定している議席数は以下の通りである(以下、Real Clear Politicsの数字による)。

 民主党の獲得議席数は186議席、共和党は239議席である。まだ決まっていない議席は10議席ある。まだ確定していない議席はあるものの、民主党は前回の選挙よりも61議席減らし、共和党が同数増やしている。

 過半数が218議席であるから、共和党は既に過半数を大きく上回っている。残りの10議席は激しいつばぜり合いを演じており、どちらに転ぶか分からない状況にあるが、共和党圧勝という結果に影響はない。

 上院は100議席のうち、2年おきの選挙で3分の1ずつ改選となる。今回の改選数は民主党が19議席、共和党が18議席の計37議席である。これも現時点(11月4日)で判明しているのは民主党が6議席失い、非改選を含めて52議席、共和党が6議席増やして46議席である。まだ決まっていないのはアラスカ州とワシントン州の2議席で、前者は共和党候補、後者は民主党候補が、票数で若干リードしている状況にある。

 今回の選挙で、下院では共和党が過半数を制することはまず間違いないと予想されており、焦点は上院で共和党が過半数の51議席を確保できるかどうかにあった。共和党が残り2議席を確保したとしても、上院では過半数を獲得するまでには至らなかった。

 今回の中間選挙は、まさに民主党にとって歴史的敗北である。過去の中間選挙の結果を見てみると、1994年にクリントン政権の元で行われた中間選挙で、民主党は下院で54議席、上院で8議席を失い、共和党が両院で過半数を制したことがあるが、いずれの党も下院で一度に60を越える議席を失った例はない。