中国・上海では最近、「mobike」という貸自転車が大人気となっている。
街のあちこちに置いてあるこの自転車には、QRコードが付いている。これをスマートフォンのカメラで読み取れば、利用開始情報がセンターに届き、鍵は自動的に解除される。
乗り終わったら、どこに乗り捨ててもOKだ。鍵をロックした時点で利用終了となる。支払いは、中国アリババ集団が展開するスマホ決済システム「支付宝(アリペイ)」などのモバイル決済で完了する。料金も安く、利便性は極めて高い。
ただし、当然のことながら、自分の家や店の前にmobikeが乗り捨てられていると、「邪魔だ」と怒り出す人もいる。日本企業であれば、こうしたクレームを想定して事前に議論を重ね、結果的に開業が遅れそうだ。しかし、中国ではリスクを顧みずに新しいビジネスがどんどん始まる。
また、中国・北京では配車サービスが急速な発展を見せている。
例えば、週末に北京国際空港から飛び立つ予定の人がいるとする。その人は安い料金で空港に行く手段はないかと考えている。
一方で、おおよそ同じ時間帯に空港に到着する家族を、車で迎えに行くつもりの人がいるとしよう。その人は、空港への往路は一人だから誰かを乗せて小遣いを稼ぎたいと思っている。