「女性が結婚相手に求める年収の額は600万円以上」「年収が400万円以下では結婚できない」など、嘘か真かとかく取り沙汰されることが多い年収と結婚の関係。インテリジェンスが年収と既婚率の調査を行ったところ、年収が高い人ほど既婚率が高いという、言ってみれば「予想通り」な結果が出た。では、年収が高い人の既婚率は、低い人と比べてどれほどの差があるのだろうか。

 調査対象は25~39歳のホワイトカラー系職種の正社員もしくは契約社員の男女。調査方法はネットリサーチ会社を利用したインターネット調査。実施時期は2012年10月27日~29日。有効回答数は5000件。

年収600万円までは比例、700万円以上は横ばい
年収と既婚率の単純そうで複雑な関係

 まず、調査によれば、正社員・契約社員として働く25~39歳の男女全体の既婚率は44%。20代では男性25%、女性15%など、20代、30代前半、30代後半全てで女性の既婚率の方が低かった。インテリジェンスはこれについて、「(女性の場合)結婚後は派遣やパートといった雇用形態に変える人や、専業主婦になる人がいるため」としている。「寿退社」という言葉は最近あまり聞かないが、出産を機に離職する女性は少なくない。

 また、調査結果では、20代の場合、年収200万円未満の男女は既婚率が12%だが、年収600~700万円では65%。年収と既婚率が比例するかたちになっており、20代で顕著な特徴として折れ線グラフの角度が400~500万円未満(27%)、500~600万円未満(43%)、600~700万円未満(65%)の間で急になっている。今年内閣府が発表した日本人男性の平均初婚年齢は30.5歳であるため(2010年時)、20代で65%が結婚している年収600~700万円層は、「結婚が早い」と言えるだろう。

 30代前半、30代後半でも、年収と既婚率は比例しており、年収700万円以上になると、ほぼ横ばいとなる。

 さらに、たとえば年収が300~400万円未満での20代、30代前半、30代後半の既婚率は17%、40%、51%と差があるが、年収600~700万円未満だと、それぞれ65%、69%、78%と差が少ない。20代で所得が少ないうちは結婚を避けるが、逆に20代のうちに高年収となった人はそれだけ早く結婚を選択する傾向があると言えそうだ。