『できる子が育つ黄金の時間割』中畑千弘[著]鈴木博道[監修]定価1365円(税込) |
「私が勉強できなかったのだから、うちの子が勉強ができないのは仕方がないわ」、「私がいい大学を出たわけじゃないし、子どもに期待しても仕方がないこと」。こんなお母さん同士の会話を耳にしたことがありませんか。
「そうなの、仕方ないわね」と、うなずいてしまう方も多いかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
実はそうではありません。
私がこのように確信を持って言い切れるのは、大手通信教育会社からの調査依頼を含め、計12年間、5万人以上の子どもの生活行動や学習習慣について分析し、数多くの「勉強ができる子の行動パターン」を見てきたからです。
そこからわかったことは、勉強ができる子、受験に成功した子は、親の学力が影響しているのではなく、小さな頃からの生活習慣が影響しているということです。
さらに、勉強ができる子の親の共通点を探ってみると、10歳になる前に、(1)目標管理力、(2)集中力、この2つの能力を子どもに身につけさせていました。
しかも、これらの能力は、日常の生活習慣を少し変えるだけで、簡単に教えることができることもわかりました。
たとえば、同じ時間に起きる、同じ時間におやつを食べる、同じ時間に寝る……このように規則正しく過ごす習慣を幼い頃に身につけている。こんな些細なことが、ちゃんとできている子が「勉強ができる子」でした。
つまり、“遺伝”していたのは学力ではなく、生活習慣=時間割だったのです。