【第11回】 2008年01月11日
東京市場の独り負けは国の無策が生んだ“官製暴落”
東京株式市場の動揺が収まらない。日経平均株価が昨年、2ケタのマイナスとなったのに続き、今月4日の取引初日は、大発会として7年ぶりに下げ相場を記録。さらに4日続落し、下げ幅が1100円を超えた。“官製不況”と日本経済を揶揄してきた外国人投資家の言を借りれば、株式相場は“官製暴落”の様相を呈しているのだ。株式市場の暴落は、我々に、いったい何を問い掛けているのだろうか。
「この水準がいいとか悪いとかということについて、政府としてコメントをする立場にはございません」
「昨今の株価というのは、日本経済のファンダメンタルズとはほぼ関係なく、海外の株式市場であるとか、あるいは米国経済、サブプライムローンの影響を受けたアメリカの株安の反映であります」
「どうみても、日本経済の実体と関係がないなという印象を持ちます」
1月7日午前。大発会翌日も下がり続ける東京株式市場について、福田康夫内閣の要である町村信孝官房長官は、株価の暴落を他人事と言わんばかりの調子で、こう言い連ねた。
そして、この発言が伝わると、多くの株式市場関係者は「当事者意識の欠如を露呈した救いがたい発言だ。責任逃れも甚だしい。東京市場の下げを加速しかねない」(銀行系証券会社アナリスト)とがっくり肩を落とした。
町村官房長官と言えば、名門・都立日比谷高校から東京大学経済学部に進み、通商産業省に13年間も勤務したあと、父親に続いて、政治家に転進した人物。経済に明るいはずの人物だ。その人物の株式市場に対する発言が「責任逃れ」呼ばわりされるほど無責任だと言うのはなぜだろうか。
失われた10年の再来か
との嫌な連想も
なるほど、多くの市場関係者が指摘するように、1年のスタートである4日の大発会で、日経平均株価が前年末に比べて下げたのは“事件”である。もともと、ご祝儀色の強い大発会で終値が前年末を下回ったのは、7年ぶりのこと。しかも、その616円という下げ幅は、大発会としては過去最大の下げである。
Special Topics
バックナンバー
- 第111回
- それでもボルカールールは必要 「大き過ぎて潰せない」まま放置より良策だ (2010年02月05日)
- 第110回
- 再生機構のウィルコム支援の実態は、 ソフトバンクのM&A支援か? (2010年01月29日)
- 第109回
- JAL国際線撤退派に突如転向した 前原“子ども大臣”のしたたかな計算 (2010年01月22日)
- 第108回
- 「子ども大臣」の法的処理が仇か JALに早くも2次破綻の懸念 (2010年01月15日)
- 第107回
- 鳩山成長戦略が掲げる “10年で400万人雇用創出”の現実感 (2010年01月08日)
- 第106回
- 呆れる問題解決力の欠如 4つの懸案で露呈した鳩山内閣の弱点 (2009年12月25日)
Pick Up
新着トピックス
- 目標=1ヵ月でウエスト5cm減 あなたも挑戦!脱メタボへの道
- 実際にエクササイズを始めよう 毎日10分の“自体重筋力トレーニング”
- 湯谷昇羊 不屈の経営者【列伝】
- 大学受験失敗、店舗清掃で起業した青年が ビル・住宅等のエコ事業で1300加盟店展開 ――トータルサービス社長 山口恭一
- inside
- 百貨店市場縮小で店舗閉鎖続出 生き残りかけて大リストラ
- 金融市場異論百出
- イングランド銀行総裁も喜ぶ 競走馬「量的緩和」号の快走
- 株式市場透視眼鏡
- 株式市場は波乱の幕開け 小さい日本株の政策リスク
- 美人のもと
- DJ
- 外科医のつぶやき
- 「お坊さまのお仕事」も医療のひとつ
- ドラッグストアニュースPick-Up
- 自分でジェルネイル ジェルネイルを自宅でできるキットが注目を集めている
- 吉田恒のデータが語る為替の法則
- ユーロは史上最大の売られ過ぎに! 3月に向けてユーロが反発する根拠とは?
ダイヤモンドオンラインplus 知っておきたい価値ある情報
最新の連載一覧
経済・時事
経営・戦略
スキル・キャリア
Diamond Premium 最新記事 無料会員登録すると全文が読めます
- Close-Up Enterprise
- 暗中模索のウィルコム問題 最後のPHS事業者の末路
- 本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ
- IT革命で崩れたコミュニケーションの 「お作法」を作り直そう!
- 山崎元のマネー経済の歩き方
- 大学生に資産運用をどう教えるか
- 野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む
- 1人当たり時価総額で10~200倍の開き! 日米企業間のビジネスモデルの圧倒的違い
- 日本を元気にする企業の条件
- 神戸のライジングスター! 血液検査でお馴染みのシスメックスが 作り上げた“仕組みビジネス”の凄み
- 公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略
- “トヨタ黄色信号”はリコール前から点滅!? 株価指標でわかる自動車業界の優勝劣敗

- インターネット上の“不満の声”
- 企業に向けられたインターネット上の“不満の声”。うまくさばく秘訣は?

- DOL編集部のツイッターを開始
- 最新記事の話題から編集部の日常まで、24時間つぶやきます。フォローよろしくお願いします。
Business information
- 【教育】子どもの理解度に合わせた個別指導で有名校合格実績を上げる学習塾
- 【解決】会社を元気にするヒント満載のフェア、東京・名古屋・大阪で開催(無料)
- 【注目】血糖値、体脂肪、気になりだしたら考える。コーヒーとの新しい付き合い方とは?
- 【特集】4LDKが3,000万円台から。大規模分譲地の一戸建てで悠々自宅。
- 【割安】中古マンション相場は安値安定で推移。さて、お買い得物件はどう探す?
- 【募集】年収ダウン、増税…こんな時代を生き抜く知恵は?アンケート実施中<2/21まで>
著者プロフィール
- 町田徹
(ジャーナリスト)
1960年大阪府生まれ。神戸商科大学(現兵庫県立大学)卒。日本経済新聞社に入社後、記者としてリクルート事件など数々のスクープを連発。日経時代に米ペンシルバニア大学ウォートンスクールに社費留学。同社を退社後、雑誌「選択」編集者を経て独立。日興コーディアルグループの粉飾決算をスクープして、06年度の「雑誌ジャーナリズム賞 大賞」を受賞。「日本郵政-解き放たれた「巨人」「巨大独占NTTの宿罪」など著書多数。
この連載について
硬骨の経済ジャーナリスト・町田徹が、経済界の暗部や事件を鋭く斬る週刊コラム。独自の取材網を駆使したスクープ記事に期待!
アクセスランキング
- 1位
- はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路
- テレクラ通いで反撃準備? 壮絶ないじめと闘う“反骨の営業マン”
- 2位
- イマドキ職場のギャップ解消法
- 「大卒には絶対負けない!」 なぜ高卒社員は大卒社員に闘争心むき出しなのか
- 3位
- エコカー大戦争!
- トヨタや日産の敵?日本企業を惑わす 米新興電気自動車メーカーの本当の実力
- 4位
- 格差社会の中心で友愛を叫ぶ
- “ワケあり”キャバ嬢にアラフォー日雇派遣!貧困の泥沼にはまる女たち
- 5位
- 野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む
- 1人当たり時価総額で10~200倍の開き! 日米企業間のビジネスモデルの圧倒的違い
Recommend 話題の記事
- News&Analysis
- 米国人はなぜトヨタを叩くのか? 日本人が軽視する不信増幅の本当の理由
- 今週のキーワード 真壁昭夫
- 「子ども手当」の満額支給に黄信号! 今こそ問う“誇大広告政治”の功罪
- 日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男
- 中国人エリートの年収が日本人を逆転! 札束で顔を叩く「高級人材争奪戦」の内幕
- SPORTS セカンド・オピニオン
- 直前に迫ったバンクーバー五輪が 今イチ盛り上がらない原因
- ツイッター+αのつぶやき企業戦略
- 「つぶやき」で顧客満足度UP!の好循環 デルに学ぶツイッター活用の大原則
- 元銀行マンの准教授が語る 「腹に落ちる」環境学
- 高速道路、一部無料化へ――タダより高く、怖いものはない!? 「1000円」と「無料」の大きな違い
- 野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む
- 1人当たり時価総額で10~200倍の開き! 日米企業間のビジネスモデルの圧倒的違い
- 今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ
- 巷に溢れる悪徳業者を見極めよう! 困らない「葬儀」のイロハを徹底解説
- エコカー大戦争!
- トヨタや日産の敵?日本企業を惑わす 米新興電気自動車メーカーの本当の実力
- はい上がれる人、はい上がれない人――「負け組社員」リベンジの十字路
- テレクラ通いで反撃準備? 壮絶ないじめと闘う“反骨の営業マン”

- ドラッカー塾マネジメント基本コース●限定募集
- ドラッカー・マネジメントを学び生産性を上げ、意思決定のできるナレッジワーカーに
雑誌定期購読のご案内
特大号・特別定価号を含め、1年間(50冊)市価概算34,500円が、定期購読サービスをご利用いただくと25,000円(送料込み)。9,500円、約13冊分お得です。さらに3年購読なら最大49%OFF。
1冊2,000円が、通常3年購読で1,333円(送料込み)。割引率約33%、およそ12冊分もお得です。
特集によっては、品切れも発生します。定期購読なら買い逃しがありません。
年間12冊を定期購読すると、市販価格8,400円が7,150円(税・送料込み)でお得です。お近くに書店がない場合、または売り切れ等による買い逃しがなく、発売日にお手元へ送料無料でお届けします。
※別冊・臨時増刊号は含みません。
偶数月の1日発売(隔月刊)。1年購読(6冊)すると、市販価格 5,880円→4,700円(税・送料込)で、20%の割引!
※別冊・臨時増刊号は含みません。
お知らせ・ご案内
- 会員専用ページ開始のお知らせ
- 7月より一部の記事で、無料会員登録した方だけが全文を読める形に変わりました。詳細はこちらをご覧ください。





