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経済ジャーナリスト 町田徹の“眼”

鳩山首相は日本だけを滅ぼす亡国の温暖化法成立をなぜ急ぐのか

町田 徹 [ジャーナリスト]
【第122回】 2010年4月23日
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 米ウォールストリートジャーナルに「ハラキリ」と酷評された「地球温暖化防止法案」の今国会での成立を目指して、政府・与党はアクセルを踏み込み始めた。

 20日午後の衆議院本会議で、法案の趣旨説明と質疑を行い、審議の火ぶたを切ったのだ。

 だが、鳩山由紀夫首相の答弁で目立ったのは、少数派の学説に依存した不確かな根拠といい加減な分析、見通しを包み隠そうとする美辞麗句ばかりだった。

 世界は、八百長疑惑の高まりで、すっかりポスト京都議定書の枠組み作りの意欲を失っている。

 にもかかわらず、日本だけが軌道修正をできないと、経済は深刻な打撃を蒙りそうだ。

「自分の国の首を絞めている」と
鳩山首相を自民党が糾弾

 まず、政府・与党案への対案として提出した自民党案(「低炭素社会づくり基本法案」)について、昨年の総選挙で当選を果たした、たった4人しかいない自民党の新人議員の一人である斎藤健議員(千葉7区選出)が、20日の衆議院本会議で行った趣旨説明の一部をご紹介しよう。斎藤氏は電力基盤整備課長などの要職を務めたこともある元経済産業省のキャリア官僚だ。

 「鳩山総理、あなたは一体、何をやろうとしているのですか。この国をどうしようというのですか。これでは普天間と同じではないですか」

 「25%削減目標は第二の普天間です」

 「格好いいことをぶち上げて、関係者が苦労して積み上げてきたものをぶち壊し、しかし、一枚めくってみると、根拠不確か、分析もいい加減、そして腹案もない、言うだけ」「格好いいことを言うが、裏づけがない。ないないづくしのものをぶち上げ、最後は開き直る」

 「今、日本の政治は危機に瀕していると思います」

といった具合である。

 続いて、この日、外務政務官、外務副大臣を歴任した小野寺五典議員(宮城6区)が鳩山総理に仕掛けた質疑に触れておこう。ポイントを突いた質問に、ほとんど答えられない首相の姿が浮かび上がってくる。

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町田徹 [ジャーナリスト]

1960年大阪府生まれ。神戸商科大学(現兵庫県立大学)卒。日本経済新聞社に入社後、記者としてリクルート事件など数々のスクープを連発。日経時代に米ペンシルバニア大学ウォートンスクールに社費留学。同社を退社後、雑誌「選択」編集者を経て独立。日興コーディアルグループの粉飾決算をスクープして、06年度の「雑誌ジャーナリズム賞 大賞」を受賞。「日本郵政-解き放たれた「巨人」「巨大独占NTTの宿罪」など著書多数。


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