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ムダな公共事業、危ない企業はこれだ!
「ゼネコン消滅列島」の現状を徹底リポート

『週刊ダイヤモンド』

 毎年恒例となりました『週刊ダイヤモンド』のゼネコン特集。今回のタイトルは、「ゼネコン消滅列島」です。「列島」の文字があるように、全国各地の公共事業や地方ゼネコンの実情に焦点を絞ったのが特徴です。

 ご存じの通り、自民党から民主党へ政権が代わり、「公共事業の大幅削減」という方針が打ち出されました。地方のゼネコン各社や地方経済に大きな影響を与えるのは、必至です。

 そこで編集部では、全国のダム、道路、農業土木、港湾などの公共事業を総点検し、具体的な事例を採り上げ、「どのくらいのお金が投じられているのか」「無駄な公共事業はないか」「なぜ、無駄と言われながらも続けられてきたのか」などを解説しているほか、北海道や北陸など「ゼネコン王国」と呼ばれた地方レポートも掲載しています。

 もちろん、全国のゼネコン1117社を対象にした恒例の「経営危険度ランキング」も掲載しています。今回のランキングでは、こうした公共工事の激減リスクを反映するために、「公共工事依存度」(土木工事比率)に関する指標を、新たに加えているのが特徴です。

 道路やダムなどの公共事業には「小さく産んで、大きく育てろ」という言葉があります。概して公共工事は、当初計画よりも工期が長くなり、事業費がどんどん膨らむため、結果として、選挙対策として利用したい政治家、多くの予算確保を目指す官僚、稼ぎたいゼネコンなど、利害関係者に“うま味”が生じる構造になっています。

そのぶん、国民の税金は無駄に投じられます。奈良県の大滝ダムでは、なんと当初予算の16倍まで事業費が膨らみました。今回、こうしたダムや道路の「予算膨張率ランキング」も掲載しています。

 日本の公共工事は、道路1つとってみても、とかく立派で多額のお金がかかっているものが多いです。たとえば、圏央道の高尾山トンネル工事区間では、取水工事などの手間もあり、コストが1メートル当たり1億円、1センチ当たり100万円にもなります。1万円札100枚の札束は、ちょうど1センチ程度です。つまり、さながら“100万円の札束を立てて並べた道路”ということなります。

 一方で、費用対効果が乏しくても、地域住民にとっては「本当に必要な公共工事」というものもあるでしょう。「コンクリートの背後には人がいる」「年が越せない」という中小建設業者の嘆きも聞きます。

 前原誠司国土交通大臣が言うように「ゼネコンは海外に行くか、農業や介護・福祉をやれ」と言われても、急にはできないでしょう。現在のところ、“即効性”という面において、公共工事に代わる経済対策が見つからないのも確かでしょう。

 しかし、公共工事もかつてほどの経済効果はなくなりました。たとえば道路に関しては、「造ったためにむしろ過疎化が進んだり、地元の商店街が廃れてしまった」という話は尽きません。だからこそ、見直しの声が高まってきたのでしょう。

 日本の公共事業が抱える問題は、つきつめれば、「本当に住民や国のために必要か否か」というよりも、政治家や官僚、地方自治体などの大きな利権の温床となり、「“政治的な道具”と化してしまった」ということなのではないでしょうか。そもそも事業決定までの過程も不透明です。

 これから公共事業をどうすべきなのか、建設業はどうあるべきか、真剣に考えたい読者はぜひご購読ください。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 山本猛嗣)

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