2020.12.25 日銀・FRB、異次元緩和やめられず追加緩和手段はなしの進退窮まる実情 特集『総予測2021』(全79回)の#15では、2021年の日米の金融政策の動向を予想した。マイナス金利は弊害が大きいと考えるFRBには効果ある追加緩和手段が尽きている。一方、コロナ禍対策で国債が大量発行される状況下で、日本銀行は現行の金融政策…
2020.12.24 鹿児島銀行本店ビルで衝撃の光景、地方こそ「現金お断り」に意義あり キャッシュレス先進地域である北欧のスウェーデン・ストックホルムやデンマーク・コペンハーゲンでは近年、「現金お断り」の表示を掲げる小売店やレストランが増えている。多くの人々が現金を持ち歩かなくなっており、それでも事業に影響はない状態…
2020.12.10 FRB信者が「市場の守り神」と頼るほどFRBが困る皮肉な理由 11月の米国の非農業雇用者数は前月比24.5万人増だった。6月は478.1万人増、8月は149.3万人増、10月は61万人増だったので急減速している。最近の新型コロナウイルスの感染拡大を考慮すれば、この先はさらに厳しくなるだろう。
2020.12.3 バイデン政権は対中政策で「幻想」排除、北京B級グルメ店の訪問も今は昔 ジョー・バイデン次期米大統領は、副大統領時代の2011年8月に中国・北京を訪れた。習近平国家副主席(当時)との会談を終えた彼は、市内の大衆食堂「姚記炒肝店」で昼食を取った。
2020.11.26 FRBvs米財務省「異例の対立」と対照的、日本の財政巡る危うさ 新型コロナウイルス対策のために日本政府は今年、財政赤字を急拡大させた。海外諸国と比べると、それはどういった規模感になるのか?
2020.11.19 中銀デジタル通貨が誕生しても「革命は起きない」3つの理由 先進国の中央銀行の中で、リテール向け中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に最も近い位置にいるのはスウェーデンのリクスバンクだ。それ故、同行の動きには注目が集まりやすい。しかしステファン・イングベス総裁は最近、開発中のCBDC、eクローナに…
2020.11.12 米大統領選の分断招いた「犯人」は金融危機時の重要人物である理由 「ニューヨークに来て30年以上たつが、こんなことは初めてだ」。電話で話した友人が嘆いていた。彼のオフィスがある高層ビルの1階には多数のファッション店が入居しているが、米大統領選挙の週に暴動を警戒して店頭から商品を撤去した。
2020.11.5 経済学者ハイエクの慧眼に学ぶ、デジタル通貨の意外な役割とは? 「もっと安価な貨幣をもっと大量にという圧力はつねに存在している政治的力であり(略)金融当局はそれに抵抗することがまったくできなかった」「政府が提供する貨幣を使い続けるほか選択肢がないという状況においては、政府がさらに信頼するに値す…
2020.10.29 Go Toトラベルで忘れてはいけない「つけはいつ誰が払う?」の視点 先日、3泊4日で四国旅行に出掛けた。「Go Toトラベル」キャンペーンを利用してみたところ、宿泊料が35%引きとなり、さらに15%分の地域共通クーポン(お買い物券)が配布された。大人4人だったので、それぞれの宿泊地で結構な額のクーポンを手に入…
2020.10.22 中央銀行デジタル通貨を巡って、各国に「温度差」が生じる理由 10月9日に日本銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)を含む7中央銀行は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の方向性を示す報告書を公表した。
2020.10.15 気候変動が金融政策に「圧力」、バイデン勝利なら米国も要注意 10月11日開催のフォーミュラワン(F1)アイフェルグランプリで最速ラップを記録したのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだった。ホンダは2021年シーズンを最後にF1から撤退すると発表したが、あと数年でチャンピオンに届きそうな…
2020.10.8 日本は今や「先進国の低賃金国」、円安誘導でさらなる状況悪化も 日本銀行は10月29日に先行きのインフレ率予想を発表する。2022年度まで見渡しても目標(2%)を大幅に下回る状態が続くことがあらためて示唆されるだろう。
2020.10.1 ドコモ口座事件とコロナが映す、金融デジタル化の「急所」とは? ドコモ口座の預金流出事件が人々に不安を抱かせている。金融のデジタル化は利便性を向上させ、物理的な窃盗や強盗を減少させる。ただ、その代わりに電子的な窃盗や詐欺のリスクを台頭させる。
2020.9.24 コロナ死者が桁違いに少ないのに、日本が米国より経済に悲観的な理由 日本銀行の黒田東彦総裁の定例会見は、「密」回避策を取りつつも日銀本店に記者を集めて開催している。他方で米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が行う会見は、完全なオンライン会議形式で実…
2020.9.17 コロナバブルの異様なジレンマ 売れるフェラーリ、減らぬ失業者 自動車評論家の清水草一氏が、新型コロナウイルス禍における中古外国車市場の状況について、少し前に非常に興味深いエッセイを書いていた(WebCG、7月28日)。
2020.9.10 物価低迷時代の今こそ知るべき現代のハイパーインフレの実態 天候不順等々による世界的な食糧不足がインフレを招くとする警戒はあるものの、現在多くの先進国で物価上昇率は低迷している。コロナ禍により需要が不足しているからだ。
2020.9.3 アベノミクス「3本の矢」戦略が残念な結末に終わった理由 「3本の矢」による戦略を掲げたアベノミクスは2013年に始まった。当時の内閣府の資料は、同政策をスーパーマンへの変身過程になぞらえて解説していた。
2020.8.27 経済のデジタル化には絶対に「社会人教育の改革」が必要な理由 新型コロナウイルスは欧州経済にも深刻な打撃をもたらしている。2019年10~12月期に対する20年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は、主要諸国ですさまじい落ち幅だ。
2020.8.20 金融界の重要会合開催、注目は超低金利による「次の危機」懸念 標高2000メートル超の高地にある米ワイオミング州ジャクソンホールは、グランドティトン国立公園の山々が見渡せる避暑地として知られている。カンザスシティ連邦準備銀行は毎年夏の終わりにここで国際シンポジウムを開催してきた。