どの会社にもあり得る魔の「経費精算タイム」
煩雑な申請作業の“救世主”となるシステムとは
「以前は、毎週月曜日の午前中は、必死の形相で領収書と格闘する営業アシスタントたちに声も掛けられませんでした」
そう苦笑いするのは、IT・エレクトロニクス業界のソリューションベンダー、理経の古田耕児取締役だ。
システムからネットワーク、電子材料・電子機器までを扱う同社では、営業担当者が常に全国を飛び回っている。「1週間や1カ月、会社に戻ってこないのもザラ。その間、たまった領収書は会社に郵送していました。毎週月曜の午前中は、それを営業アシスタントたちがまとめて処理する『経費精算タイム』だったのです」(古田取締役)。
何十枚もの領収書の内容や、勘定科目などを経費精算書に記入するだけで、午前中が丸々つぶれてしまう。「あまりにも時間がもったいない」と、営業アシスタントたち自身も感じていた。
しかも経費精算タイムは、午前中だけでは終わらなかった。月曜の午後には、営業アシスタントたちがまとめた経費申請書が総務・経理担当者に提出される。申請内容を領収書の内容と照合し、記載情報に間違いがないか、申請基準を満たしているかどうかを一枚一枚チェックするので、総務・経理担当者は午後の業務時間のほとんどを費やしていた。
「申請内容に不備があれば、営業アシスタントに差し戻し、営業担当者に連絡を取って確認してもらわなければなりません。当社のように営業担当者が外に出ることの多い会社では、こうした非効率な経費精算体制には限界があると考えていました」(古田取締役)
毎週月曜の経費精算を巡る“闘い”は果てしなく続くかに思われたが、そこに“救世主”が現れる。次ページ以降では、経費精算タイムに終止符を打った「スマートフォンで経費申請を完了できる」経費精算システムの詳細と、具体的な利点についてお届けする。