AO型入試の学部学科

 この他の学部学科はいずれもAO型入試を行っている。2019年入試での志願倍率と最終選考合格者数も併せて見てみよう。

 旧教養部を改組した総合人間学部(5人/120人)は7倍だが、募集人員と同じ5人合格となっている。2016年からの志願者数は29→16→43→35人と毎年大きく揺れるのが特徴のようである。

 文学部(10人/220人)は5.6倍で10人合格。こちらの志願者数は40→42→74→56人と倍増の勢いだったものが少し鎮静化した状況である。

 教育学部(6人/60人)は定員の1割を募集している。5倍で6人合格だが、書類審査による第1次選考の合格者は12人にまで絞り込まれており、実質2倍の競争状況だった。これは毎年共通する選考手段となっている。

 経済学部(25人/240人)は3.8倍で22人が合格している。文系学部では一番入りやすいかもしれない。少なくとも東京大の経済学部よりは門戸が広い。

 理学部(5人/311人)はノーベル賞を輩出している名門だが、定員に比して募集人員枠は少ない。16.8倍と法学部を除けば最も競争が激しい。募集人員より1人多い6人が合格している。志願者数は59→47→57→84人と推移しており、2019年は過去最高である。

 医学部の人間健康科学科は(30人/100人)は看護やリハビリのコースごとの募集だが、定員の3割を充てている点で、国立大学協会の「一般入試以外の選抜による入学者の割合を30%にしよう」という目標に学内で唯一達している。コースごとの倍率も1.6~3.4倍で、合格者数はほぼ募集人員を満たしている。特色入試で一番入りやすいのはこの学科である。

 薬学部(6人/80人)も学科ごとの募集で倍率も1倍台なのだが、合格者数は1人と狭き門だった。2016年は0人、2017年は2人だったが、2018年は募集人員と同じ6人と突出している。

 農学部(18人/300人)も6つの学科単位での募集となる。募集人員は各学科とも3人ずつなのだが、倍率を見ると、2.0~7.7倍と大きな開きがある。合格者数は2~3人の範囲に収まっている。7.7倍の資源生物科学科と6.3倍の森林科学科の人気は高い。一方で、応用生命科学科と食品生物科学科と地域環境工学科は2倍台の応募で2~3人合格しており、かなり入りやすいといえそうだ。