最後の希望!?後期日程の法学部
ここからは他学部の事情を見ていこう。学部名(募集人員/学部学科定員)である。
京都大特色入試の最大の特徴は、法学部(20人/330人)が後期日程に充てられている点にある。他学部が10月上旬か11月上旬に出願期間を設定しているのに対して、法学部は1月27日~2月5日となっている。そのため、志願者数が例年多く、2019年には514人と特色入試全体の志願者1049人の半分を占める。あまりに多いため、第1次選考で345人に絞られた。前期日程の合格者などが辞退していった結果、実際に第2次選考に臨んだのは79人と2018年より10人多い水準で落ち着いている。最終合格者は22人で、東京大法学部の2倍である。受験生からすれば最後の希望として、出願しておくことが保険代わりになるし、優秀な生徒の受け皿という意味で学部側にもメリットがある。
医学部医学科と共に、推薦入試を採用しているのが工学部だ。東京大は出願時に5つの学修領域から1つを選ばせるが、京都大は6つの学科がそれぞれ募集する形となっている。地球工学科(3人/185人)、建築学科(2人/80人)、物理工学科(5人/235人)、電気電子工学科(7人/130人)、情報学科(3人/90人)、工業化学科(7人/235人)で、定員比では2%程度にとどまる。2019年で見ると、最も志願者が多いのは物理工学科の23人で、地球工学科、建築学科と共に4倍台半ばの志願倍率となっている。一方で、工業化学科は募集人員7人に対して志願者5人と志願倍率は0.7倍にとどまり、合格者4人で実に受かりやすい状況になっている。