青山高校
校庭に隣接して、併願校人気の高い國學院がある青山

 青山に近い新国立競技場周辺はすでにオリンピック色に染まっている。もし卒業生から校風を体現している人をと考えると、真っ先に思い浮かぶのが滝川クリステルさんだろう。あるいはタレントの石田純一氏だろうか。青山学院大も隣駅にあるし、なにかあかぬけた雰囲気が生徒にも漂っている。

 戸山も「自由な校風」を標榜していたが、青山のそれはさらに徹底している。色とりどりの髪の毛、女子生徒が着用しているコスプレのような“なんちゃって制服”など、校則が実質的にない自由さも魅力だ。

国立競技場
東京五輪大会でメインスタジアムとなる新国立競技場は、「青山」からすぐ近くにある

 全クラス劇の文化祭「外苑祭」はこの学校最大の行事だ。2019年は、8月31日・9月1日の土日に開催され、来場者は8500人余りという一大イベントである。生徒の気合の入り方も半端ではなく、このための特別練習が8月中に行われるなど、夏休み返上で準備に取り組んでいる。

 現校長が英語科の教員ということもあるのだろう、学校紹介を英語で始めたりする。実際、学校のホームページにある校長のあいさつも英文だ。英語教育推進校でもあり、放課後にネイティブスピーカーと1対1で会話をする機会も用意されているし、英語の4技能を学ぶ授業も実践している。

 青山では、年度初めに「進路ノート」を配っている。エビデンスに基づいた教育活動を標榜し、授業の狙いという目的の明確化と知識の活用機会という点での学力の向上の実感を目指している。