1月入試で志願者が減りそうな入試
では、埼玉と千葉の1月入試の状況から見ていこう。
先述したように、多くの学校が2020年よりも受験生を10~20%以上減らしそうな情勢にある。密を避けたいという東京の受験生の心情の反映とみられる。
4つの模試の志願者数合計で増減を見るが、1000人以上の入試と50人に満たない入試とでは単純に増減率を並べて比較しても実態を正確に表さないと思えるので、その点に注意を払いながら見ていきたい。
埼玉の学校で1000人を超えるのは1月10日の栄東(1回A)と25日の立教新座(1回)である。前者が10%強、後者が10%の減少となっており、実質倍率も前者が1.3倍程度、後者も2.2倍程度まで緩和することが見込まれる。
同様に減少が見込まれる入試と減少率を順に見ていこう。
100人以上の志願者がいる埼玉の学校では、1月10日の城西川越(1回)、10日午後の城北埼玉(特待)、12日の青山学院大学系属浦和ルーテル学院(2回)、14日の大宮開成(2回)はおおむね10%、11日の獨協埼玉(1回)が10%台半ば、10日の開智(1回)、13日の開智(先端A)、16日の栄東(特待選抜)が20%ほど、それぞれ減少傾向となっている。
同様に千葉の学校を見ると、十数%の減少が見込まれるのが例年1000人超えながら今回は大きく減らした20日の市川(1回・英語)、県内最難関校となった22日の渋谷教育学園幕張(1回)、それに隣接する昭和学院秀英(1回)、23日の芝浦工業大学柏(1回)といったところだ。10%台半ば~20%前後の減少は、21日の麗澤(1回)、25日の成田高校付属(一般)、20%台半ば~30%前後では10日午後の昭和学院秀英(午後特別)、26日の千葉日本大学第一(Ⅱ期)、27日の芝浦工業大学柏(2回)が挙げられる。
これは茨城だが、10日の茗渓学園(1回)も10%ほど減少の見込みだ。