明暗分かれる中堅校

 CDランク(偏差値50台)の中堅校はどのような情勢にあるのか。特に埼玉の場合、東京・神奈川の難関・上位校を受験する層がお試し受験として挑む入試が多く、実倍率2倍程度と全体的に受けやすく、受かりやすい。

 埼玉では、22年入試は10日と11日に分割された栄東(A)58が微減、16日の栄東(B)57は1割弱減で予想倍率2倍割れになりそうである。

 開智と大宮開成は総じて増加傾向にある。10日の開智(先端1回)54は2割半増で予想倍率も2倍に近づき、大宮開成(1回)53は1割半増で2倍を超えそうである。12日の開智(先端A)56は2割強増やしているが、21年の実倍率が1.1倍とたいへん低いので、志望者増を気にする必要はなさそうだ。14日の大宮開成(2回)53は微減傾向である。  

 青山学院大学系属浦和ルーテル学院は、10日の1回が51、12日の2回が50とすっかり中堅校に仲間入りしている。1回は前年並みで5倍のままとなりそうだが、2回は2割半強減らしているため、5.21倍から4倍を割るところまで緩和しそうだ。

 特待入試は明暗が分かれた。10日の城北埼玉(特待)54は、1割半減で2倍程度まで緩和しそうだ。12日の大宮開成(特待)55は微増、12日午後の開智(算数特待)58は志願者数が多くはないものの2割弱増やしており、3倍になるかもしれない。

 千葉でこのランクに入る学校(入試)は限られている。22日の昭和秀英(1)58は1割弱増やしており、4倍弱まで上げそうだ。 

 千葉御三家に次ぐ志望者を集めている芝浦工業大学柏は、23日の1回が1割強、27日の2回が3割強増やしており、22年入試の注目校の一つだ。入試の成績でグローバル・サイエンス(GS)判定を行うため、偏差値が異なる。1回は一般が53、GSが57,2回は一般が56、GSが57となっている。

 専修大学松戸は20日の1回52が1割半増で2倍半に上がりそうな一方で、2回52は2割弱減で21年実倍率の4.43倍から3倍台半ば程度まで緩和しそうと、対照的な動きを見せている。

 麗澤は21日に1回、25日に2回、28日に3回の入試が行われる。同じ日に行われるAEとEEのコースで偏差値は5ほど異なり、前者がDランク、後者がEランクに該当する。合わせた志望者数は21日の1回が微減、25日の2回が微増となっている。  

 茨城では、2021年結果偏差値ではBランクだった江戸川学園取手がCランクになった。17日の1回は東大59と医科59で入試が設けられているが微減傾向、25日の2回は東大59と難関大50と差が開いており、4割減で予想倍率も1倍台前半とかなり受けやすくなりそうだ。