東京・神奈川の共学校は緩和傾向に
2月入試共学校の女子志望者数は、総じて前年比で減少傾向にある。数少ない増加校で、志望者数が100人を超えるような母数が大きい入試は、4日の中央大学附属(2回)の1割弱増が目に入るくらいのものだ。引き続き四谷大塚4月模試での志望者数で見ていこう。
男子の増加が目立つ東京都市大学等々力の女子は、1日午後の1回S特選が2割半伸ばしている。すべての回で増加しているのが東洋大学京北で、1日1回は4割、1日午後2回は3割半、2日3回は4割強、4日4回は5割それぞれ増えており、女子人気が確実に上がっている。開智日本橋は1日1回が2割強増えた。成蹊の1日1回は、志望者数は前年並みだが、第一志望者の割合を6割弱から8割へと伸ばしたことが注目される。青稜は2日2回Aが2割増えている。
女子が総じて緩和気味の広尾学園では、1日午後のISG1回が4割増となっているのに対して、広尾学園小石川は増加傾向が顕著である。1日1回は1割強、2日午後3回は4割弱、3日午後4回は5割弱、それぞれ増やしている。志望者がごく少ない2日午後ISG3回は7割半増、3日午後ISG4回は4割強、4日午後ISG5回は6割強の増加といった具合で、23年は小石川の方に受験生が増加することになりそうだ。
三田国際学園は、多くの回が前年より減らす中で、1日午後の2回ISが2倍半、ごく少ないものの3日午後のMSTが5割増と人気が高まっている。安田学園は、2日2回が6割半増、ごく少ない1日先進特待が3.6倍に大きく伸ばした。
全体的に増加傾向の淑徳は、1日1回スーパー特進が9割増、1日午後東大選抜が2倍、3日午後2回スーパー特進が2.3倍と人気上昇が顕著だ。志望者がごく少ない淑徳巣鴨は、スカラシップ入試の1日午後1回が5割増、2日午後2回が2倍、3日午後3回が3.3倍と大きく伸ばしている。
神奈川では、前年の人気校で隔年現象が現れている。日本大学は、1日午後のA2・AFと5日のC・AFがいずれも3割弱増、法政大学は1日1回が2割増だが、両校とも他の回は全体的に微減傾向となっている。一方、森村学園はいずれも好調で、1日1回は志望者数がごく少ないこともあって2倍強に、2日2回は3割増、4日3回は4倍半増となっている。ここ数年人気が続く山手学院は、1日午後特待選抜が8割弱増と上積みしている。
志望者が少ないものの、勢いを感じさせる学校もある。かえつ有明は、1日午前と1日午後特待がいずれも5割弱増、2日午後特待が3倍弱、3日午後特待が6割半増と人気だ。ドルトン東京学園は、4日午後が5割半増で、志望者数がごく少ない他の回は2日午前と2日午後理数特待がいずれも2倍、1日AMが4倍弱と増加率が大きい。
志望者がごく少ないものでは、宝仙学園共学部理数インターは1日午後の理数新4科が3割増、多摩大学目黒の2日午後特待・特進2回と東京電機大学の1日午後2回は2倍に増加している。今回の模試で志望者が現れてきた入試としては、文化学園大学杉並の2日3回と2日午後4回、男子の人気が高い駒込の2日午後4回特待と4日5回が挙げられそうだ。
神奈川では、関東学院は女子の人気が上昇傾向だ。志望者数は少ないものの、1日午前の1期Aが6割半増、1日午後の1期Bが6割強増、3日の1期Cは2割半増となっている。公文国際は1日A国算が2割半増、志望者数がごく少ない湘南学園は2日Bが3割増である。