1月11日以降の人気入試

 ここからは図2の入試を見ていこう。11日は、獨協埼玉(越谷市)の第1回が人気となっている。22年に1389人と例年の1200人台から跳ね上がった。23年は12月25日現在で925人、1月4日現在で1164人となっている。模試の志望者数では男子が好調だったこともあり、最終的に22年を超えるかは微妙な情勢である。

 11日に行われる星野学園(川越市)の11日理系選抜第2回は、21年の実倍率が2.9倍とかなりの人気入試である。1月5日現在614人とすでに前年を超えている。模試の志望者数では、男子に勢いがあった。この学校は、各回の入試が500人以上集める点、元女子校ということもあってか女子受験生が男子の3倍近い点でユニークな存在である。

 同じく県東部にある春日部共栄(春日部市)中高一貫では、プログレッシブ政経コースとIT医学サイエンスコースを各80人ずつ募集する。模試では、女子の人気が急進している。各回の定員を設けず、10日の第1回と11日の第2回ではそれぞれ午前と午後に、この他にも13日午後(第3回)と15日(第5回)の入試を行って、それぞれ合格者を出すというユニークな仕組みとなっており、大宮に二つの校外会場も設けている。このうち、11日午後の志願者数が22年は大きく伸びた。23年はやや緩和傾向にある。

 男子校の城西川越(川越市)は、10日午前に第1回総合一貫、午後に第1回特別選抜、11日午前に第2回特別選抜、午後に総合一貫を実施しているが、22年の志願者数と実倍率を見ると、それぞれ233人・1.4倍、150人・3.5倍、165人・1.8倍、164人・1.2倍となっている。模試の志望者数では、第1回総合一貫が大幅緩和、第1回特別選抜が大幅増となっていた。現状では、同じ市内にある城北埼玉の入試日変更の影響を大きく受けて緩和傾向にある。

 13日淑徳与野(さいたま市中央区)第1回が22年には1752人の志願者を集めた。模試の志望者数から見ると、23年もこの数字を維持しそうだが、1月6日現在で1694人と健闘している。14日浦和明の星女子(さいたま市緑区)第1回は同じく2036人の志願者を集めたが、12月26日現在でその8割方となる1635人に達している。

 15日開智未来(加須市)開智併願型は、その名の通り開智(先端2)との併願が可能となる入試で、入試会場も本校ではなく開智(さいたま市岩槻区)と開智望(茨城県つくばみらい市)に設けられている。1月4日現在、両会場合わせて598人の志願者を集めている。

 男子校では、25日と埼玉では最も遅く実施される立教新座(新座市)の一般第1回に東京からも受験生がやってくる。12月23日現在の志願者数は974人となっている。増減に各年現象が見られる傾向があり、その通りに進むと23年は減少するのだが。出願締め切りは18日いっぱいとなっている。

【訂正】 本文第6段落について、初出時『21年入試には全入試合計で2万2200人ほどが出願している』の『2万2200人』を「1万2200人」に訂正いたします。(2023年1月10日14:30 ダイヤモンド社教育情報)