中堅・中位校の勢いも抑制気味に
ここからは、1000人以上の志願者を最初の入試で集める人気6校を中心に見ていこう。
図1には、22年の出願者数順に1月20日実施の入試が並んでいる。解禁初日の20日に県内最多の受験生を集めて、幕張メッセ国際展示場で入試を行う市川(市川市)の第1回は、16日15時に出願を締め切る。16日朝現在2646人となっている。図1にあるように、年々受験者数は減少傾向だったが、23年はその動きに歯止めがかかりそうである。実倍率は2.3倍前後で推移している。
専修大学松戸(松戸市)の第1回も1500人前後の出願者を集める。松戸から柏にかけてのJR常磐線沿いには、大学を系列に持つ付属校が集まっている。その代表格である専大松戸は、15日現在1353人が出願している。模試では緩和傾向にあり、1500人台を維持できるかは微妙である。実倍率は例年、市川同様2.3倍前後である。
中堅・中位校の中には、コロナ禍にもかかわらず年々志願者数を増やしている学校がある。23年は緩和傾向にあるようだが、どのようになっているのだろう。
千葉では珍しく模試で志望者数が増加基調にあった和洋国府台女子(市川市)もその一つで、一般第1回で2科・3科・4科目型を併用しているが、志願者数合計は667人と前年を上回った。いまや2校だけとなった、県内の私立女子中学校の残存者利益も感じる動きだ。
共学化して人気校の仲間入りをした光英VERITAS(松戸市)の第1回は、15日現在264人を集めている。同日に行われる英語入試は13人、理数特待選抜入試は48人を集めているものの、共学化から3年目のジンクスか、全体的に動きは鈍い。
日出学園(市川市)の一般I期は、189人で確定した。こちらも前年には届かなかった。すでに実施された推薦入試は志願者数78人で実倍率1.6倍だったが、女子受験生の勢いが弱まっていた。
八千代松陰(八千代市)は、一般20日と一般21日の合算で初回入試が行われている。16日現在186人と順調で、前年を超えるかが焦点だ。推薦入試は志願者数378人・実倍率2.6倍と人気だった。
二松学舎大学附属柏(柏市)の入試はグローバル探究コースと総合探究コースの2本立てとなっている。20日の一般総合探究コース第1回は、16日現在117人(男子71人、女子46人)と好調で、20日午後の一般グローバル特待第1回も109人を集めている。
20日午後入試では、昭和学院(市川市)の一般算数1科に人気がある。22年の志願者数は222人だったが、23年はこれを大きく超えそうな勢いである。16日現在239人が出願している。同日には開始を1時間ずらして算数1科オンライン入試も実施する。23年から、中学では五つのコースを新たに導入、制服も新しくなっている。