午後入試に勢いがある2月1日
ここからは男子受験生に関して、12月四模試の志望者数合計が、前年比で3割以上増えている入試を中心に見ていこう。図1は2月1日実施の入試で、1日午前には四つの入試が挙がっている。
コロナ禍でも年々志願者を増やしてきた駒込(第1回)には、2科・4科と都立中高一貫校の模試的な二つの適性検査型が含まれる。12月模試では志望者が前年比で8割も増加していた。23日現在、出願者数は171人となっている。
広尾学園(第1回本科)は年々志願者数が減少したが、12月模試では5割増で、23年は復調するかもしれない。19日現在99人が出願しており、前年をすでに超えた。女子は243人と、男子の2倍以上となっているのは例年通りだ。
男子校の聖学院(第1回一般)は、21日現在、2科と4科合わせて115人となっている。12月模試では前年比5割増の勢いだった。同4割増の2日第2回一般は142人である。
今年の入試から総合コースの募集を停止して先進特待入試のみとなった同じく5割増の安田学園(先進特待第1回)は、23日現在268人と前年実績の85%に達している。年々志願者数を上積みしているものの、実倍率は2倍台後半で落ち着いている。2日午後の先進特待第4回も人気で、22年の実倍率が6倍にもなったが、それでも12月模試の志望者数は前年比4割弱も増えている。
前年比で志望者数が2割台増加している入試としては、東海大学高輪台(第1回)、成城学園(第1回)、帝京大学(第1回)、男子校では京華(第1回午前特選)がある。
一方で、前年比で3割以上緩和傾向にある狙い目の入試を見ると、桐蔭学園中等教育学校(第1回午前)、桐光学園(第1回)、東洋大学京北(第1回)、日本大学第二(第1回)、日本大学第一(4科第1回)、法政大学(第1回)、広尾学園小石川(第1回)がある。22年の実倍率が2.5倍以上で、中には6倍台の入試も複数ある。全体的に大学の付属校や神奈川の進学校が緩和傾向にあるようだ。
1日午後では、八つの入試が12月模試の志望者数を前年比で3割以上増やしており、午前よりも勢いを感じる。日本工業大学駒場も年々人気上昇中の学校だが、12月模試では志望者数が倍増している第2回は、20日現在179人が、2日午後の第4回は164人が、3日の第5回は168人がそれぞれ出願している。
12月模試の志望者数が前年比7割増の横浜創英(第2回)は倍々増で志願者を増やしてきたが、22日現在143人が出願しており、22年実績を超えた。午前の第1回はすでに前年比の2倍の出願者数と、工藤勇一校長効果が発揮され、神奈川で一番勢いのある学校である。
男子校の佼成学園も同7割弱の増加となっている第1回特別奨学生が23日現在228人と前年を超え、着実に上積みしている2日の第2回一般も196人とやはり超えた。20年までは第2回特別奨学生だった2日午後のグローバル特別奨学生には210人が、3日の第3回には220人がそれぞれ出願している。全体的に絶好調といえる。
八王子学園八王子(2月1日午後東大・医進クラス)は午前に続く2回目となるが、12月模試では5割弱志望者を増やしている。21日現在49人が出願しており、コロナ禍以前の20年にどこまで迫るか。
前年比で3~4割ほど12月模試の志望者数を増やしている桜丘(第2回特待チャレンジ)は23日現在で114人と前年をすでに超え好調、玉川学園(一般クラス第2回)は77人、桐蔭学園中等教育学校(第1回午後)は22日現在239人となっている。自修館中等教育学校(A2)と2日午後(B2)は非公表である。
なお、前年比で志望者数2割台増の入試としては、世田谷学園(算数特選)、順天(B1回)、足立学園(特奨第1回)、宝仙学園共学部理数インター(新4科・特待)がある。
一方で、前年比で3割以上緩和傾向にある狙い目の1日午後入試を見ると、開智日本橋学園(特待)、淑徳巣鴨(スカラシップ第1回)、八雲学園(第2回)、広尾学園小石川(第2回)で、八雲学園を除くと、いずれも22年の実倍率が5倍前後から6倍台と厳かった入試が並んでいる。