足立学園中学校・高等学校の生徒は、中学3年間で全員が「世のため人のために自分の人生を使い切る覚悟を持った志」を立てる。
高校では「志」を実現するために、より多くのことを学び、体験を重ねてゆく。
「中でも人生観を揺るがし、『志』について、より具体的に考えるきっかけになるのが『志グローバルプログラム』です。欧米やオーストラリアの他にもラオスやアフリカを選べるのが本校の特徴です。10代で日本と大きく異なる世界に飛び込む体験は、生徒たちの心に火をともし、本物の『志』をもたらしてくれます」と語る井上実校長。2023年度のツアーに参加した2人の生徒に話を聞いた。
海外での得難い体験が
男子一生の「志」の種に
1人目は、アフリカツアーに参加した杉田雅人さん(高3。参加当時は高2)。
「僕が中学で立てた『志』は、『海外で貧しい人に手を差し伸べる小児科医になりたい』というものでした。僕と似た志を持った人がいて、実際にそれを成し遂げた医師との出会いがこのアフリカスタディーツアーではあったのです。ツアー中に、参加者の一人が体調を崩して現地の病院に行くことになり、僕も団長として同行しました。その病院は米国人の医師が、この地域を医療で救うために20年前に開設したものだったのです。その医師の世界規模の『志』に僕は強い感銘を受け、自分の『志』も、より明確なものになりました」と話してくれた。
杉田さんは、現在、医学部進学を目指して勉学にまい進中だ。
2人目はラオスのツアーに参加した中村匠満さん(高1・参加当時は中3)。
「自分で立てた志『感動と笑顔があふれる世界をつくるために、環境を整えて、全ての人を志の実現に導く』を将来実現する上で、まず早いうちに世界を見てみたかったのです。現地で出会った同年齢のラオスの人たちは、将来は中国に働きに行きたいとか、起業したいとか、みんな笑顔で楽しそうに語っていました。現状はつらいことも多いはずなのになぜなのか、ラオスにいる間、ずっと考えていました。帰国後は『本当の幸せ』とは何かを命題に、自分ができることを全てやろう、経験しようと思いました。僕は野球部の主将として全国大会に出場したり、ラオスで異なる価値観に触れたりしたことで成長を実感していますが、そこには部活の先生や担任の先生、校長先生などたくさんの先生方の導きがありました。今は、子どもたちが『志』を持つきっかけをつくれるような教師になることも視野に入れています」と言う。
井上校長はこう語る。
「彼らのように、体験を通して自ら学び成長する生徒が育ってきていることは、教師冥利に尽きます。本校は、『志』を持ち、それを実現する力を得られる学校であり続けたいと思います」
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