攻玉社中学校・高等学校
髙木基之教頭・広報企画部長

 攻玉社は、創立161年を迎える男子伝統校であり、進学校としても名高い。「現役生徒の約85%は大学に合格し、全体の半数以上が国公立と早慶上理、私立医学部に進学しています」と語るのは、自身も卒業生の髙木基之教頭だ。

 6年間を見据えた育成プログラムや、自律性・協調性を養いながらもおおらかで自由な校風。こうした環境を求める志願者を増やしている。

 育成の根幹は「3ステージプログラム」だ。6年間を2年ずつの3ステージに分け、各ステージで独自のクラス編成や指導を施し、生徒一人一人の学力をスムーズに向上させる。

 例えばステージ1(中1・中2)は、一般学級5クラスと、帰国生による国際学級1クラスで編成。まずは学習と生活の習慣を身に付け、2年間で中学3年間分の学習内容を終わらせる。

 ステージ2(中3・高1)に進むと選抜学級を設けて学習意欲を高めるとともに、研究テーマを自ら定め、中学の卒業論文を執筆してゆく。4年生(高1)になると国際学級は統合され、お互いが得意分野を教え合うなど、新たな切磋琢磨が生まれる。この間にキャリアガイダンス講演会、進路講演会などのOBによる講演会などでキャリア教育を実施し、進路資料や合格者の体験記も配布。将来の職業を意識した学びや進学の方向性を促す。

 ステージ3(高2・高3)では2クラス増やして8クラスとして文理の進路に応じた少人数クラスを編成し、自己実現を目指す。「学力や志望校に合わせた演習を行いやすくしています。これも希望に沿った進学を実現できる理由の一つです」と胸を張る髙木教頭。毎年4月には、大学に合格したばかりの卒業生が各クラスを訪問する「大学先輩に聞く会」が開催され、体験談や勉強法などが身近な先輩たちから伝授される。

三つの力を伸ばし自律性
と協調性を身に付ける

 学校として注力しているのは、生徒自身が内容を把握し相手に伝える「説明力」、目標に向かい計画を立て達成に導く「管理力」、失敗から学び次なる挑戦と成功に向かう「失敗力」の三つの力を伸ばすこと。

「例えば、対多数へはプレゼンテーション、対少数にはコミュニケーション力につながる『説明力』、定期試験に向けて計画を立て実行する『管理力』、そして行動を促す教員のサポートが失敗を恐れない『失敗力』をそれぞれ伸ばし、自律性や協調性の確立へとつなげていくのです」(髙木教頭)

 入学時にはオリジナルの手帳を配布し、自学自習の姿勢を育てていく。

 文化祭の「輝玉祭」や体育大会はとにかく生徒が主体。先輩・後輩の強いつながりができ、同窓生たちの絆は深い。成長期の男子が、仲間を大切にしながら切磋琢磨して高め合う中で、一本筋の通ったスマートな「攻玉社男子」が育っていく。

毎年1万人以上が来場する大人気の「輝玉祭」。高2がリーダーシップを取りながら、学年をまたいだ実行委員会で企画から広報、運営までを生徒中心で行う
●問い合わせ先
攻玉社中学校・高等学校
〒141-0031 東京都品川区西五反田5-14-2
TEL:03-3493-0331
URL1: https://kogyokusha.ed.jp/