渋谷教育学園 渋谷中学高等学校
渋谷教育学園 幕張中学校・高等学校
田村哲夫理事長・学園長

「自らの手で調べ、自らの頭で考える」を意味する「自調自考」を教育目標に掲げ、何事にも諦めることなく、積極的に取り組む人間の育成を目指す渋谷教育学園。幕張中学校・高等学校では2023年度に図書館を改修。授業やグループワークで使える「ラーニングコモンズ」を設け、生徒たちはホワイトボードで話し合ったり、オンライン会議システムで学外の人と議論したりと、思い思いに活動する。渋谷中学高等学校も校舎を再整備し、幕張校と同様、生徒たちは「シブコモ」と呼ばれるスペースで語り合う。

 そんな同学園には、知的好奇心やチャレンジ精神の旺盛な生徒が集う。世界中の高校生が英語で議論する国際会議に参加する生徒、大学教授と共に落花生の皮のポリフェノール成分の分析法を開発した生徒など、学外で活躍する生徒は枚挙にいとまがない。「生徒は自分がやりたいことに活発にチャレンジしており、学校はそれぞれの挑戦を応援する姿勢です」と語るのは幕張中学校・高等学校の田村聡明(としあき)校長だ。

 校内は、生徒がそれぞれの個性を尊重し、互いを高め合う雰囲気に満ちている。例えばある生徒が、自分の言葉にAIが反応する「彼女ロボット」を製作した。強めの言葉を言うと、強めに反応、優しく接すると優しく言葉を返してくれたりするロボットを友達に見せ、聞いた意見を基にさらに改良を重ねた。田村校長は「友達の自由な発想を面白がり、楽しむ文化があるのです」とほほ笑む。

自ら調べ、道を切り開き
海外大学にも果敢に挑戦

 一般生、帰国生にかかわらず海外大学に挑む生徒が多い。24年度は、幕張校から海外大学への合格者は過去最多の64。渋谷校からも例年多数の海外大学合格者が生まれている。海外大学は求める学生像が1年ごとに異なる場合も多く、日本の大学受験とは違う難しさもあるが、それだけに「相手によって自己を変えるのではなく、自分のやりたいことを明確に説明し、それを受け入れてくれる大学を探すことが大切です」と渋谷中学高等学校の高際伊都子校長は語る。

 海外大学を受験するには、受験の仕組みや奨学金など調べることも多い。「世界に出て行くなら、誰かが教えてくれるのを待つのではなく、自分で情報収集しながら道を開拓していくことが必要です。渋谷教育学園の生徒は『自調自考』が身に付いていますから、そういう意味で海外大学への進学は合っていると思います」と高際校長は実感している。世界は、どの国がリードするかによって、物事の基準が変わってくるが、「世界が変わっても自分の人生を自分で決め、しっかりと歩んでいける生徒を育てたい」(高際校長)。同学園には海外大学受験に限らず、自ら決めた将来の目標に向け、熱心に努力する生徒たちが多い。互いの個性を認め、刺激し合いながら、そこここで挑戦を続けている。

大学レベルの専門的な文献もそろう幕張中学校・高等学校の図書館にて。同校の田村聡明校長(右)と渋谷中学高等学校の高際伊都子校長(左)
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