淑徳巣鴨中学高等学校
石原克哉入試広報部長

 淑徳巣鴨の中学受験者向け学校説明会では、校内を巡るスクールツアーのアテンドを有志の生徒に任せる。1人で2家族を案内する役割だが、中1も含めて希望者は多く、例年50人以上が志願。「礼儀や的確さも大切ですが、『おもてなしの気持ちが伝わればOK』としています。遊園地のキャストのように盛り上げる生徒も多く、生徒のファンになってしまうご家族もいます」と入試広報部長の石原克哉教諭は語る。

 この主体性の尊重が、淑徳巣鴨の「気づきの教育」だ。勉強、部活、行事など、あらゆる機会で生徒は「チャレンジできる自由」を認識し、成功体験を積み上げる。教員は一人一人の取り組みや試行錯誤を見守り、声掛けによって「気づき」や人間的成長を促している。

 また、チャレンジを成功に導く思考力と創造力、表現力を育む「探究型学び」にも力を入れる。中1の「自分史ワーク」では自分の歴史を振り返り、多くの人に支えられた実感を得て自己肯定感を呼び起こし、探究心の根源である自分の興味・関心を把握する。中2の「ムービーワーク」ではグループで試行錯誤する楽しさを知り、映像表現で創造性を育む。中3では自らテーマを設定して「卒業論文」に取り組み、高校からは「総合探究」として課題設定から研究、プレゼンテーションまでを総合的に学ぶ。そこで得た「気づき」を生かし、日々の学生生活でも失敗を恐れず果敢にチャレンジを繰り返す。「リテラシーは指導しますが、手段や方向性は自由。生徒に大人の想定を超えてもらえることが教員の喜びです」と石原教諭は笑う。

主体性と自習サポートが
生み出す文武両道の実績

 高校生オリンピアンを輩出するなど、部活で高い実績を上げる淑徳巣鴨は、大学進学でも躍進中だ。2024年春は、国公立大に30人、早慶上理ICU86人、GMARCH289人、医学部医学科13人と、前年の合格実績から大きく伸長。とりわけ中高一貫生が伸びているという。

「勉強と部活の両立を大切にしています。どちらも生徒たちの大切な成長の機会。両立する上で志望進路も実現させるプランニングが、教員の責任と考えています」と石原教諭。

 淑徳巣鴨の学習サポートは充実している。放課後学習支援「SSEDプログラム」では、弱点克服に特化したAI教材、月4回の集団講座、個別指導を組み合わせ、部活動終了後も21時まで参加できる。また、日頃から教員が面倒見よくフィードバックするなど自習機会は豊富だ。充実の自習サポートと主体性を育む気づきの教育がマッチし、生徒たちは目的意識を持って自ら勉強に取り組む。

「チャレンジ精神故に、推薦が取れるのに難関校に挑む生徒もいます。悩ましいのですが、私は背中を押したい。生徒ファーストで進路を考え、最後までサポートをします」と石原教諭。教員の熱さも“淑巣”の魅力だ。

勉強面だけではなく、日々の行動・配慮も含め、成長を「BEST STUDENT」や「Star of Shukusu」として表彰。そうした「承認」が生徒のモチベーションにつながる
●問い合わせ先
淑徳巣鴨中学高等学校
〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨2-22-16
TEL:03-3918-6451
URL:https://www.shukusu.ed.jp/