城西大学附属城西中学・高等学校
神杉旨宣(むねのり)校長

 豊かな人間力や国際感覚を身に付け、グローバル社会に貢献できる人材を育てる城西大学附属城西中学・高等学校。体験を重視し、教科横断型の「JOSAI Future Global Leader Program」を展開し、生徒が主体となり、課題を解決する方策を導き出して発表し合う「PBL(問題解決)型学習」を実践している。

 中3では、3年間の集大成として自分でテーマを設定し、世界規模の課題について比較文化研究を行う。生徒たちのテーマは「貧困」「動物愛護」「教育」など幅広い。オーストラリア海外研修では事前学習を基にテーマに即したインタビューやアンケート調査を実施し、さらに学びを深める。

 高校生の希望者に向けてはNPOや大学、企業などとフィールドワークに取り組む「αゼミ」を用意。石川県能登島の観光客数増加と地域活性化を目指すプロジェクトや、英語でPBL型学習に取り組む講座などを通じ、実践的なコミュニケーション能力や思考力を養っていく。「チャレンジを通じて成功体験も失敗体験も積んでもらいたい。心のエンジンに火をつけるきっかけづくりができればと思っています」と神杉旨宣(むねのり)校長は語る。

 本格的な海外留学に挑戦しやすいのも特色だ。米国、ニュージーランドなどの姉妹校・提携校への留学は、卒業のための単位として認められる。さらに、米国やアジアなど世界各地の姉妹校・提携校から留学生を受け入れているため、生徒たちは日常的に国境を超えた友情を深め、留学生の帰国後も交流を続けるケースも多い。

米国の高卒資格取得で
進路の選択肢が広がる

 2022年度からは中3以上を対象に、日本にいながら米国の高校卒業資格も得られる「USデュアルディプロマプログラム」を導入。放課後などにオンライン講座を受講し修了すると、全米の上位5%に入る18大学への推薦入学ができたり、国内の大学を帰国生入試で受験できたりして、進路の幅がぐっと広がる。24年2月には初の修了生が誕生。他にも、高校生数人が修了を目指して受講中だという。

 国内大学への進学に向けても、従来以上に手厚い体制を整えている。24年度からは高校の普通科クラスを「Academic&Creative(AC)クラス」に変更。国公立、私立問わず、一般選抜、総合型選抜など、あらゆる選抜方式に対応できるよう、学習支援や進路サポートを充実させている。高2、高3では大学入試に特化した「駿台ゼミ」を無料で開講。長期休みには主要5教科の講座を設置するなど、受験へのサポートは万全だ。「6年間、海外留学や『αゼミ』などで探究を重ね、めきめきと力を付けてきた生徒たちを、望む進路へと送り出したい。そのため、全力でサポートしていきたい」と神杉校長は力強く語る。

 授業で学ぶ知識と豊富な体験を融合させ、生徒たちは自らの可能性を広げていく。

2024年2月、USデュアルディプロマプログラムの修了式(卒業式)にて。城西大学附属初の同プログラム修了生(右)と、祝いに駆け付けた神杉校長
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城西大学附属城西中学・高等学校
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