日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校
渡辺 博校長

 日本大学の付属校としてのメリットを生かし、各学部での実習や模擬講義への参加が盛んな日本大学藤沢高等学校・中学校。特に、隣接する日大生物資源科学部の広大な農場や施設で取り組むフィールドワークは同校の目玉の実習で、中1では大根やナスなどを育てる農場実習、中2ではソーセージや豚の角煮などの加工食品作りに取り組む。

 日大藤沢に40年近く勤め、2024年4月に就任した渡辺博・新校長は「実習を通じて、生徒たちは命の大切さを実感します。本校は日本大学の獣医学科に進む生徒が多いことも特徴ですが、こうした一つ一つの経験が進路のきっかけになっているのではないでしょうか」と語る。生徒について「以前から素直で真面目でしたが、最近はさらに積極性が加わってきました」と渡辺校長。24年1月にはサッカー部が全国高校サッカー選手権大会に出場。2回戦で敗退したものの、能登半島地震の影響で応援団が現地会場に応援に来られなくなった石川県代表の星稜高校を応援しようと、部員たちが声を掛け合って急きょ、星稜の黄色に合わせた即席のユニフォームを身に着け、スタンドで応援する姿は、大きな反響を呼んだ。

「『日藤』が校訓とする『健康』『有為』『品格』の人間教育が実を結んだのだと思います。中高だけでなく、大学、大学院も隣り合っていますから、生徒たちは日々『こんな高校生、大学生になりたい』と思いながら成長しています」(渡辺校長)

内部進学も外部受験も
きめ細かくサポート

 日大藤沢は、26ある日大付属校の中でトップクラスの成績を誇り、生徒たちの進路は日大への内部進学と他大学への進学が半々程度となっている。どのような進路を希望しても学校のサポートは万全だ。中学は1学年120人程度の小規模な体制できめ細かい指導が充実。夏休みには5日間、冬休みには3日間、全員参加の特別授業で基礎学力を高めている。

 高1になると、国公立大、難関私大、日大難関学部向けの「特別進学クラス」と、日大への進学を中心とした「総合進学クラス」に分かれ、高2ではその中でも文系・理系、高3では一般受験・推薦受験といった希望ごとに細かくクラスを編成する。いずれのクラスでも長期休みには講習があり、多くの生徒が参加。さらに、特別進学クラスでは大手予備校の講師による特別講習も用意されている。「これからも『通って良かった』と信頼される学校であり続けたいですね。穏やかな生徒が多く、卒業しても友達同士で長く付き合ったり、学校に遊びに来てくれたりします。そんな校風から、『日藤』に勤めたいと言ってくれる教員も多いです」と渡辺校長。敷地内には、勉学のための施設も運動施設も充実。生徒たちは将来像を思い描きながら、それぞれの可能性を大きく広げている。

中2では日大生物資源科学部の施設で、ソーセージ作りを体験。豚から身近な加工食品が作られる過程を目の当たりにし、食べ物のありがたみを実感する
●問い合わせ先
日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校
〒252-0885 神奈川県藤沢市亀井野1866
TEL:0466-81-0125(中学)
URL:https://www.fujisawa.hs.nihon-u.ac.jp/